空中夢遊分解。
まただ。
考えがまとまらず、空中で思考が分解される。
分解され、思考だったものは、頭の中を夢遊している。
いくら再思考しようとしたところで取り止めがない。
明日には忘れているんだろう。
意識は置いてけぼりを喰らうのみ。
薬の副作用だろうか。
抗精神薬というものは、飲み始めにタチの悪さがある。
服薬は、「薬を飲み続けなければならない」という一連の一喜一憂に呑み込みがいる。
考えるというは人間の特権だというのに、それを奪われては取り付く島がない。
単なる葦に成り果てる。
あるのは諦観と倦怠感。
闘病とは、大体そんなものなのかもしれない。
思考の整理法として、思考は一度寝かせ、熟成させることが肝要という。
家宝は寝て待て。そうして純化を待つ。
分解され空中を夢遊する僕の思考は、明日を見ない。
行き着く先は、横たわる主の夢の養分だ。
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