16世紀しか勝たん

ランチに焼き鳥丼を食べた。
表参道のど真ん中にある、老舗の焼き鳥屋さん。

近代的な街の中で、
時間の流れが止まっている店だった。

職人さん同士の会話が昭和だった。
競馬で勝った負けたの話とか、
内容が昭和なのはもちろん、
空気感というか、価値観というか、
滲み出る何かが昭和だった。

なんか、
若い人は住み込みで働いていそうな感じ。
実の父親も同じ店で働いていそうな感じ。

言語化できないけど、
忘れたくないのでここに残します。


上野に行った。国立西洋美術館で、
「ピカソとその時代」という企画展を観た。

とてもよかった。

ベルリン国立ベルクグリューン美術館所蔵の、
97点の作品を中心とした展示だった。

その美術館はコンセプトが明確で、
まさに、ピカソとその時代の美術作品を、
集めて所蔵しているらしい。

すごいなあって思った。

常設展が企画展じゃないか。
美術館はいろいろ行ったけど、
常設展にそこまでいい意味での偏りがあるのか。

って思いながら、
国立西洋美術館の常設展も覗いたら、
そっちもよかった。
やっぱり絵画は16世紀しか勝たん、と思った。

「ピカソとその時代」を、
見た後に言うことじゃないけど。笑

『13歳からのアート思考』
という本があるらしい。写真誕生以降の、
芸術のありかたがわかる、
的な謳い文句を見た記憶がある。
16世紀しか勝たんと思っている私は、
やはり読んでみるべきか。

晩御飯は、私的とんかつ屋さんランキングで、
第1位にさせていただいているお店に行った。

初めて2階の席に通された。

いつもは1階の席。1階はカウンターのみ。
職人さんのテキパキとした仕事ぶりを、
目の前で見られる特等席。
1人で来ているお客さんしかいないので、
お喋りしている人はいない。

ピンッと張り詰めた空気。
背筋が伸びる。

職人さんに笑顔はないけど、
丁寧な接客をしてくれる。
よく見てくれていて、動きが早い。

愛想だけが接客じゃないんだな、
って思い知らされる。

だから、緊張感のある店というイメージ。

今日案内された2階へ行ってみると、
女性がにこやかに席へ案内してくれて、
椅子をひいてくれた。
周りの席も2人以上のグループのお客さんで、
賑やかに会話を楽しんでいる。

階段を隔てるだけで、
こんなに雰囲気が変わるものか。

注文はカキフライに初挑戦。
牡蠣がデカい。デカいのが5個。

おかしなことを言うけど、
「カキフライ」ではなく、
「牡蠣をフライにした料理」って感じがした。

牡蠣が牡蠣のままだった。
牡蠣の最高の状態を保っている。

フライの要素も、もちろん最高峰。
こんなカキフライ初めて〜って感じだったよ。

おいしかったし、楽しかった1日でした。

読んでくださったあなたにも、
楽しい1日がありますように。

2022/10/21
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