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小説「砂岡」

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ある街の独立戦争
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#百合

(小説)砂岡 1-0「イルガ」

おお、蒼ざめしオフェリアよ、淡雪の美しくはかなく 花乙女みまかりつるよ、流れの水に運ばれ…

enonon
2年前

(小説)砂岡 3-5 「2015年」

 晴れてきたのはいいんだけどさ。うどんしか食べてないし、どっかで寝ないといけない。南風が…

enonon
2年前

(小説) 砂岡 3-4 「墜落」

 地図を買った売店で新聞を取る。ワシントンポスト。陣屈国の新聞だ。英語は通じる。それから…

enonon
2年前

(小説) 砂岡 3-3 「ディベート」

 カフェテリアに戻ってきて、わたしは打ちのめされてショッピングモールから一歩も出られずに…

enonon
2年前

(小説) 砂岡 3-2 「大使館」

 さて。検問もなく、流れでタクシーというか王室の黒い車に私は吸い込まれた。この状況は拉致…

enonon
2年前
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(小説) 砂岡 3-1 「プリクラ」

塩崎はマザーボードを取り出し、それをもって帰った。 わたしと一緒に。電気街には行っちゃい…

enonon
2年前
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(小説)砂岡 1-2「ミカタ」

「男なんてただ精子を振り撒くだけの生き物だ。」 by塩崎  わたしと森川君との間にはこんな関係があった。奇妙な信頼関係だ。2年前、わたしが2人目の女の子と別れた日、彼がモノガミーだと告白した日、つまり、わたしがレズビアンだと彼に告白した日。その日以降からの関係だ。当然「このご時世」そう容易に打ち明けられるわけもなく、いま現在わたしが同性愛者だと知るものは森川君と妹と前に付き合ったふたりの女の子だけだ。ひょっとしたら、塩崎も気づいているかもしれないが。 さて、今日の議題はな

(小説)砂岡 1-3「ビンカン」

*注意してくだい。センシティブな内容が含まれています。 あのひどい砂嵐の日から1週間がた…

enonon
2年前

(小説)砂岡 1-4「ホットケーキ」

さて、悪夢のような日々はいつものことだ。  ある程度の気怠さも重要だ。人間、労働と休息だ…

enonon
2年前
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(小説)砂岡 1-5「チエ・ムプリ」

 マーブル市の市営地下鉄から国鉄に乗り換え、北へ進むこと1時間、砂岡国と染切国との国境線…

enonon
2年前
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(小説)砂岡 1-6「はじまり」

 「よし!帰ろう!」 山頂に行くことはあきらめた。森川くんも、わたしがこうして明るく振る…

enonon
2年前
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(小説)砂岡 2-0「オペレーション・プレアデス」

「パン・パン・パン、イルガタワー応答せよ。機体に重大な損傷あり、おそらく右エンジンが停止…

enonon
2年前
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(小説)砂岡 2-1「アイスクリーム」

 すべての鉄道が止まり、高速道路も封鎖されたので、春木がチエ・ムプリから家に帰ったのは翌…

enonon
2年前

(小説)砂岡 2-2「マーブル」

   街を歩くのはとても好きだ。かといって、街が好きなわけではない。とくに、この街は。 まずマーブル市という名前そのものが気に入らない。そう言うとすぐにわたしを反英感情むき出しの右翼と決めたがる輩が許せない。 とにかく、安易過ぎるというか、もう少しそれっぽい感じが欲しい。なんだね、マーブルって。お菓子じゃないんだから。同じお菓子ならせめてアポロのほうがかっこよかった。 そんな議論はいろんな知識人がしているので、いまここで話してもしょうがない。とにかくなんとなく、しかし