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【エニアグラム】タイプ4『自己表現する人』とは?

エニアグラム・ファシリテーターの高橋あけみ(@akemi_ennea)です。

今日はタイプ4『自己表現する人』について見ていきたいと思います。


タイプ4は、繊細で直感的なタイプです。美しいものを好み、人生を深く味わおうとします。内省的で、感受性が強く、自分自身の気持ちに正直です。


タイプ4のおもな特徴

タイプ4は「自分らしさ」を求め、自分にぴったりとくる方法で自分自身を表現しようとします。心の内面を見つめ、自分の気持ちに沿った言葉で語ります。

好みがはっきりしており、美しいものや洗練されているもの、自分に合っているもので身の回りを満たそうとします。必ずしも奇抜というわけではありませんが、独特なテイストをもっています。タイプ4がこだわりを見せるのは、たとえば部屋の内装だったり、聴く音楽だったり、仕事選び(「これは”私らしい”仕事だけど、あれは違う」)だったりと、さまざまです。

人生において、ドラマチックなものを求める傾向があります。感動的な作品に触れたり、激しい恋愛をしたりして感情が揺さぶられる中に、人生の醍醐味があると感じます。

気分が変わりやすく、特に悲しさや憂鬱な気持ちにとらわれることがしばしばあります。自分の気持ちを大事にしますが、その反面、気分の浮き沈みから抜け出すことが難しく、やらなければならないことに手をつけられないまま時間を過ごすことがよくあります。

タイプ4の深層心理

タイプ4の根底にあるのは、「自分の存在意義やアイデンティティを見つけたい」という思い(根元的欲求)です。この背景には、「自分の存在には意味がないのではないか」という恐れがあります。

そのため、自分が「人とは違う、特別な存在」であることを強く意識し、他人と共通する部分よりも異なっている部分に注目する傾向があります。

タイプ4は、「自分には特別な才能があり、いつか誰かがそれを評価してくれるだろう」と考えますが、同時に、他の人にはない欠陥があるとも感じます。「他の人は恵まれているけれど、自分にはハンディキャップがあり、それゆえにうまく人生を送れないのだ」と思いやすいのです。

タイプ4の人間関係

タイプ4は必ずしも派手な外見をしていたり、目立つ行動ばかりをとるわけではありませんが、どこか人目を引くところがあります。他人と親密になりたい願望と、引っ込み思案な性質とが相まって、独特な距離感のとり方になります。

幅広い交友関係をもつことよりも、人と深くつながることに関心をもちます。心の内面を分かち合えるような親密な間柄を求めていて、少数の友人と深い関係を築く傾向があります。「表面的で浅い」と感じる人間関係にはあまり関心を寄せず、軽視することがあります。

自分の感じ方を大切にする一方、他の人にもその人ならではの好みや個性があるということを理解しています。全体よりも個人を重んじる傾向があり、一人ひとりが個性的な存在であるということを尊重します。

しばしば、過去の辛いできごとや、自分を傷つけた人たちを憎む気持ちにしがみつくことがあります。そして「自分は特別な傷を負っていて、他の人はそれを分かってくれない」と感じます。周りの人たちが自分の強烈な感情を受け止めてくれ、救い出してくれることを無意識のうちに期待します。

タイプ4にとっての成長

タイプ4は、きわめて自分の気持ちに正直で、こころの奥深くへ潜り、洞察する力があります。その能力は、他の人の内省をも助けることができます。

タイプ4の成長にとって大切なことは、押し寄せる感情と折り合いをつける方法を学ぶことです。自分の存在や人生に意味を感じられるようになるには、感情に沈んでいるよりも、現実世界で具体的な行動を起こすことが必要です。それは感情を抑えこむということではなく、「自分の人生にとって本当に意味のある行動は何なのか」を思い出すことで、感情の波を乗り越えるということです。

健全な状態になるにつれ、タイプ4は、感情に溺れることなく、なすべきことに取り組めるようになります。過去のできごとを引きずるのではなく、「それがあったから今の自分があるのだ」と受け入れ、前向きで建設的な生き方を始めます。繊細さと同時に、内面を見つめる勇気と、心の痛みに耐える強さをもちます。それによって、人生の荒波の中でも、落ち着きをもってしたたかに生きていくことができます。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

▼他のタイプについては、こちらのマガジンにまとめています。

▼今回の記事を書くにあたり、下記の書籍を参考にしました。

(ともにドン・リチャード・リソ&ラス・ハドソン著、高岡よし子&ティム・マクリーン訳、角川書店)


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