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【エニアグラム】タイプ6『協力する人』とは?

エニアグラム・ファシリテーターの高橋あけみ(@akemi_ennea)です。

今日はタイプ6『協力する人』について見ていきたいと思います。


タイプ6は、自分の信念や仲間を大切にするタイプです。責任感が強く、人間関係やプロジェクトに対して真剣に関わります。友好的で、周りの人やコミュニティに貢献し、「よき友人」「よき市民」となります。


タイプ6のおもな特徴

タイプ6は安全志向であり、人生において信頼関係を求めます。仲間やコミュニティを支え、自分自身の役割や責任を果たそうとします。

タイプ6は「忠実な人」ですが、これは必ずしも従順という意味ではありません。誰にでも盲目的についていくというわけではなく、信頼できる相手かどうかをよく確かめようとします。信頼できないと考えた人間や組織に対しては反抗的にもなります。

何かをする際、安全で確実なやり方を求める傾向があります。将来起きうることを予想し、リスクをできるだけ最小限にするよう努めます。新しいことにチャレンジするときも、さまざまな人から意見を聞いたり、前例を参考にしたり、インターネットで調べるなどして、十分な準備をします(=「石橋をたたいて渡る」)。

不安を感じやすく、それにどう対処するかが人生のテーマとなります。不安を抱く領域は多岐にわたり、自分自身の生活やキャリア、社会情勢、周りの人間関係(「あの人に嫌われていないだろうか?」)など、さまざまなことを心配する傾向があります。

タイプ6の深層心理

タイプ6の根底にあるのは、「安全で確かな基盤を見つけたい」という思い(根元的欲求)です。この背景には、「生きていく上で、支えや導きとなるものをもっていないのではないか」という恐れがあります。

そのため、サポートし合える友人や共同体(家族や会社、趣味のネットワークなど)を求めます。相手を支え、相手からも支えてもらうことで、人生の危険に対処しようとします。

タイプ6は周りの期待に応えたいと望みますが、一方、自分が本当に望んでいることが何なのか分からないことがあります。また、周りの人の思惑や期待に敏感で、さまざまなことに気を配りますが、その結果、心身にストレスを溜めやすくなります。

タイプ6の人間関係

往々にして、友好的で、協調性があり、「自然と人が寄ってくる」ような雰囲気があります。周りをよく見ており、その場にふさわしい言動をとろうとします。与えられた責任を果たそうと努力し、自分の個人的な事情よりも集団全体のことを考える傾向にあります。

仲間思いであり、大切な友人や家族が困っているときに放っておくことができません。自分のリソース(時間や労力、ノウハウなど)を進んで提供し、他人をサポートすることにやりがいを感じます。しかし一方で、自分自身の成長を後回しにしてしまうことがあります。

つながりを維持したいと望みますが、必ずしも常に他人と密接な関係を保っていたいわけではありません。タイプ6が求めるのは「安全」な距離であり、近すぎるのも遠すぎるのも心地よくないと感じます。グループの中にいることも楽しみますが、ひとりで過ごすことも必要とします。

周りの人から嫌われたり、見捨てられることに敏感になる傾向があります。タイプ6の心配性は人間関係にも表れ、他人からのよくない評価を(十分な根拠なく)予測することがあります。たとえば、相手からの返信が少し遅くなっただけで「あの人は自分をよく思っていないのでは」と勘ぐり、不安が募ったりします。

タイプ6にとっての成長

タイプ6には、基礎から着実に力をつけようとする堅実さや忍耐力、様々な考えや方法を学ぼうとする学習意欲があります。

タイプ6の成長とは、自分自身を信頼できるようになることです。何かに迷ったとき、素直に人に相談できるというのは素晴らしい資質です。しかし、重要な判断を誰かに代わりにしてもらったり、盲目的に周囲や前例に倣うことが続くと、自己信頼はなかなか育ちません。反射的にそうした行動をとる前に、一度立ち止まり、自分が本当に感じていることを認めてみることが役立ちます。

健全な状態になるにつれ、タイプ6は、不安に駆られることが少なくなり、内面が安定します。頼れるものを外部に求めるのではなく、自分自身を信頼することができるようになります。その場その場で、状況にあった適切な判断を下し、また、自分の判断に責任をもつ勇気があります。他の人たちと自分自身をどちらも大切にし、それぞれの能力を持ち寄って、一人では成し得ないことを成し遂げます。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

▼他のタイプについては、こちらのマガジンにまとめています。

▼今回の記事を書くにあたり、下記の書籍を参考にしました。

(ともにドン・リチャード・リソ&ラス・ハドソン著、高岡よし子&ティム・マクリーン訳、角川書店)

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