
マネフォ20新卒にリモートワークの現状をインタビューしてみた!(後編)
はじめまして!マネーフォワード20新卒デザイナーの遠藤真緒です。Money Forward X 本部にUXデザイナーとして配属され、案件の資料制作の補助や、新規プロダクトの価値分析などをしています。早く一人前のデザイナーとなれるよう日々奮闘中です。
Money Forward X 本部のことを紹介している記事はこちら
前回の記事ではリモート環境で働く同期たちの実態がインタビューにより判明しました。
今回はこの情報を元に価値分析を用いて悩みや欲求を明らかにしていきます!
前回の記事を読んでない方は是非こちらもご一読ください!
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なぜインタビューをしようと思ったのか**
コロナの影響で入社式がリモートで、研修に勤務もリモートな私たち20新卒。
社会人生活の初めからリモートの環境でみんなどう思っているのだろう🤔
人事を含めた会社の皆さんが環境を整備してくれたので、スムーズにリモートワークができていますが、
実際のところ皆は環境に慣れているのか?
コミュニケーションとか大丈夫なの?
研修とか業務とかちゃんとできてる?
そんな疑問をマネーフォワード20新卒たちにぶつけ、本音を探るためにエンジニア4名、ビジネス1名、デザイナー1名にインタビューをしてみました!
価値分析してみた!
本題、分析になります!
今回は対象者(20新卒)が本質的に求めていることをインタビュー結果から探るため、KA法で価値分析を行いました。
▼価値分析(KA法)とは
ユーザー調査で得られたインタビューデータなどの定性情報から、人々が求めている本質的ニーズや体験価値を導出するための手法。
人々が日常的に行っている行為に関する調査結果から人々の行為の背景にある体験価値および本質的ニーズを導出する。
(安藤昌也 『UXデザインの教科書』、東京:丸善出版、2016、224P https://www.amazon.co.jp/dp/4621300377/))
今回行った分析方法について
以下の手順で価値分析を行いました。
①新卒6人分インタビューの生データ(インタビュー対象の発話)を書き出し
②事象から欲求(その人は何がしたいか)の抽出
③6人分の欲求を複合して価値(何を大切にしているか)を抽出
④価値同士の関係性をマッピングする(価値マップ)
⑤価値を欲求に戻す
(本来⑤の手順はないのですが、価値マップに落とし込んだものを伝わりやすくするために欲求に戻して階層化しています)
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価値分析からわかったこと**
分析の結果、
□リモートでのコミュニケーションに関する欲求
□仕事と自分に関する欲求
の2つが欲求として上がってきました。
□リモートでのコミュニケーションに関する欲求
目的:小さな悩みでも解決したい
欲求パターン1:したいこと(していること)として「自分のことを伝えたい(伝えている)」
欲求パターン2:してほしいこと(できない理由)として「コミュニケーションをとりやすくして欲しい」
という欲求がありました。
目的:同期同僚ともっと親睦を深めたい
欲求パターン:「そのために対面でのコミュニケーションをとりたい」、「対面と同等のコミュニケーションをとりたい」
また、親睦を深めたい人がいる一方で、
「仕事に困らない範囲で適切に距離を保ちたい」
という欲求も明らかになりました。
□仕事と自分に関する価値について
「目指しているなりたい姿」→「そのために必要なこと」→「必要なことをこなすために求めている環境」と、3つの階層にわかれていることと、なりたい姿には「他者軸」と「自己軸」があることがわかりました。
・他者軸でとらえるなりたい姿
なりたい姿:社会が求める姿になりたい、社会人として恥ずかしくない姿でありたい
そのために必要なこと:周囲から認められる人間でありたい(責任持ってやり遂げたい、良い評価を得たい)
・自己軸でとらえるなりたい姿
なりたい姿:自らがなりたい自分になりたい(自分のアウトプットで世の中に影響を与えたい、自分の身近な課題を解決したい)
そのために必要なこと:今より成長したい(目標を持って働きたい、今のスキルに囚われずに挑戦したい)
・上記を満たすために求めている環境
スキルアップできる環境、生産性をあげられる環境、そして雰囲気や働くメンバーなどの会社の環境
この結果からわかったことは
□コミュニケーションに対する欲求
・悩みを解決したいという状況に対してコミュニケーションのサポートは必要不可欠である
・業務上のコミュニケーションよりも業務外のコミュニケーションのとり方に悩んでいる
□仕事と自分に関する欲求
・なりたい姿には「他人から求められる姿になりたい」という他人ベースの軸と「自分がなりたい姿になりたい」という自分ベースの軸が存在する
・他者軸と自己軸は両軸同等に存在する
**価値分析からの考察
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・悩みに関してリモート特有の悩みは少なく、リモートであってもなくても悩みとして上がってきそうなものが上位の欲求で現れている
→そもそも新卒メンバーがリモート以外でのワークスタイルを確立していなかったため比べるものがない
→今回のインタビュイーには技術職が多い。社内で完結できる職種な上、元からSlackのコミュニケーション文化があるため影響が少なかった
・自分がこういう風になりたいという思いがある一方で、社会や周囲から求められる姿になりたいという思いも多く見られた。後者には自己否定的な発言もちらほらあった。
→マネーフォワードの研修は自己軸中心のものが多いように感じる。なので他者軸を持つことに違和感を感じてしまうのかもしれない
・研修に関するペインは少ない
→研修の優先度や量に対する問題点はあがってきたものの、質に対する問題はそこまで多くない。逆にリモートでない研修に違和感を感じることがありリモートでの研修はスムーズに行われていた模様。
最後に
今回のインタビューは新卒の悩みから「リモートワークを今後どのようにしていくといいかを考えられるのでは」という仮説のもと始めたのですが、意外にもリモートだからこその悩みは少なく、それぞれ独自のワークスタイルが確立されている様子でした。
今回、インタビュアーとして同期たちに働き方や価値観に関する話を聞いて、とても良い刺激になりました!私も負けてられません!バリバリ頑張ります💪
最後に協力してくださったみなさま、本当にありがとうございます!