見出し画像

【読書】「源氏の白旗」武内涼

図書館で予約し、受け取る際に劇画調の表紙をみて、「えっ?(こんな予約した?)」の表情をしたらカウンターの方に「本間違ってます?」と言われてしまった。
いえいえ、確かに私が予約した本。イメージしていたものを違っていたので。。とモゴモゴ言い訳。

挫折した本にならないかしら、と心配したが、サクサク読めあっと言う間に読了。また新しい地平が開けた。

源義朝、常盤御前、木曾義仲、義経、静御前。。。
敗れし源氏たちの敗れざる魂を描く、源平合戦小説。

敗れたからといって賊軍ではなく、戦う、起つ彼らなりの正当な理由がある。

『雪の坂常盤御前』は源義朝(みなもとのよしとも)との間に生まれた三人の子を連れての常盤御前の逃避行。雪の中の裸足の逃避行は読んでいて辛かったがともかくもこの逃避行では死なず成人したのは救い。

源義経は歌舞伎の演目や、無事逃げおおせてモンゴルに渡った?!な気持ちにさせられる漢(おとこ)だったのがよく分かる。

今の世でもそうだが、身内、親や子、兄弟が信じられず、またはより上へ行きたいと殺し合う心情が状況としては理解できても?心情的には「人間はほんと生物の中でもっとも下等な部類。遺伝子的に破綻している生き物だな。」と思う。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?