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セルフトークの最適化

こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。
今回は、試合中、もしくは練習中における自分とのコミュニケーション、セルフトークについて執筆していければと思っています。

セルフトークのモデル

一日の間にみなさんはどれくらいの言葉を思いついたり、考えたり、使っていたりするでしょうか。普段、興味のあることについて考えたり、自分の考えたいことを考えたり、と色々頭の中で言葉や文章が巡っていると思います。
そんな中、スポーツでは、自分の頭の中、セルフトークをこれからの試合に最適化する必要性があると言えるかもしれません。
今回はそんなお話です。
まず一つ、スポーツのセルフトークのモデルを紹介したいと思います (Van Raalte et al., 2016)。このモデルによると、セルフトークには2種類あります。簡単にいうと、一つ目のセルフトークは自動的に引き起こされるもの、二つのセルフトークは、努力のいるものです。

Van Raalte et al. (2016)の簡易版セルフトークモデル


システム1

より詳しく説明していきます。一つ目のセルフトークは自動的に発生するものでした。これをシステム1のセルフトークと呼びます。例えば、ネガティブな状況にいると、自然とセルフトークもネガティブになりがちですよね。

先制点を許した時
イエローカードを提示された時
途中交代を命じられた時
etc…

こういった状況において、選手のセルフトークは「今日の試合勝てないかもしれない」「審判の判断は間違ってる!」「監督は俺を信頼してないのか!」など、自然とこういったセルフトークが湧き上がってくるかもしれません。

一方で、ポジティブな状況にいると、自然とポジティブなセルフトークになると思います。

先制点を取った時
相手チームがレッドカードをもらった時
自分の思うプレーができた時
etc…

こういった状況においては、自然とセルフトークもポジティブになるでしょう。このように、システム1のセルフトークは、自然と湧き上がってくるセルフトークだと言えそうです。

システム2

一方のシステム2のセルフトークは、努力して意図的に自分がそう考えるように仕向けるようなセルフトークです。

例えば、先の例で言えば、先制点を奪われた状況で、システム1のセルフトークにおいて「まずい、先制点を奪われた!」と思ったとしても、論理的かつポジティブに「まだ、時間はある。どう攻めるのが最適か」という思考に自分で切り替えることは可能ですよね。このように意図的に自分の思考を変えようとするセルフトークをシステム2と呼びます。

このように、このモデルでは、自動的なセルフトークをシステム1、努力して自分の思考を思った方向に向けるセルフトークをシステム2と言うふうに名前をつけた訳ですね。

モデルの応用


さて、常に試合中、練習中に建設的なセルフトークができるようになるためにはシステム1、システム2のどちらに目を向けるべきでしょうか。別の質問をすると、システム1とシステム2では、どちらが自分でコントロールできるものでしょうか。

もちろん、システム2ですよね。そう考えると、僕たちにできることはシステム1で作られる自動的なセルフトークをシステム2で作る意図的なセルフトークで変えると言うことでしょう。

そう考えると、僕たちは、まず、どういった時にネガティブ、もしくは非建設的なセルフトークを持ちやすいかを把握し、そのセルフトークを置き換えるための建設的なセルトークを事前に持っておく、用意しておくことが必要であると言えそうです。

そのためのアクティビティを紹介できればと思います。

まずはこのリンクをクリックしてみてください。
グーグルドキュメントに飛びます。

https://docs.google.com/document/d/1afw4QcxWTHLtf3SCV5CX5wCHMmb0oG7qztzR9_2hbdE/edit?usp=sharing

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