この機会にやっておきたい!今年観た映画暫定ランキング!(中編:11~14位(ワースト4))

皆さんこんにちは。たいらーです。

とうとう6月公開予定のシン・エヴァンゲリオンすら延期になってしまった昨今(そもそも何年延期したんだという話ですが)。緊急事態宣言は5月6日までとされていますが、そもそも収束できるのか⁉やれんのか⁉とこちらのテンションもおかしなことになってきます。

るろ剣もとうとう全巻読み終えてしまいエンタメに飢えている最近の私は、先週発売されたFF7リメイクを購入しプレイしています。テロリストが仲間で主人公がCV櫻井孝宏……敵に福山潤がいたら逆コードギアスですね(違う)。ゲーム自体は自由度の低さに物申したい部分はあるものの、グラフィックがとにかく素晴らしくなかなか没入感があって楽しいです。ジェシーに人気が集まっていますが操作キャラでもないのにあんなメイン回があったらそりゃ好きになりますよね。

さて、前回から行っている今年観た映画の暫定ランキング。今回は下位となる11~14位を上から順に発表していきます。

今回挙げるのは、それぞれまあ個人的に楽しんだ部分もあるにはあるものの、どうなんだこれは…となった部分がかなり多かった作品です。自分の好きな作品があったという方が居たらごめんなさい。

それでは早速紹介していきましょう。

第11位 ミッドサマー

(監督:アリ・アスター)

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2月21日日本公開。スウェーデン・ホルガ村という地域の日の沈まない白夜の中で開かれる夏至祭を訪れた、大学生男女グループの身に起きた恐ろしい(?)出来事を描く。監督は「へレディタリー/継承」で話題を集め、長編2作目となるアリ・アスター。


これに関しては感想記事がありますので詳しくはそちらを見て頂ければと思います。改めて言いますが個人的には「微妙」でした。

取りあえずいくらなんでも2時間半は長いと。間違いなく崩壊するんだろうなと序盤の段階から分かるグループがホルガ村という欺瞞によって成り立つ共同体に翻弄され、総崩れになる過程を丁寧に見せていると言えば聞こえはいいですが、そんなに驚くものが特に無かったというのが大きなマイナスポイントです。

ただセックス中に周りの裸の女の人まで一緒になって喘ぐとか、ヒロインのダニーが他の村の女の子たちと同じ行動を取って共感(?)を得ていくところとか、1月にオウム真理教がモチーフの舞台を観ていたこともあって生々しいカルト臭さが見られたというのは評価したいポイントでした。

第12位 仮面ライダー 令和ザ・ファースト・ジェネレーション(応援上映)

(監督:杉原輝昭)

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1月13日梅田ブルク7での上映回。平成ライダー最終作「仮面ライダージオウ」と、令和ライダー1作目「仮面ライダーゼロワン」のクロスオーバー作品の応援上映に行ってきたので、このランク内に含めました。

応援上映は盛り上がる上映方式の筈なのですが、結論から言えばこの映画があんまり好きじゃないというのがこの順位に入った理由です。

褒めるべきところはアクションシーンの出来と、山本耕史さんが演じる飛電其雄/仮面ライダー1型の出ているところ全部ですね。新しい時代のライダーとして、「父親=過去の世代」とどう向き合うのか、という話の置き方は良かったと思います。

ただそれ以外が全体的に雑というか…この映画と「ゼロワン」本編がどう繋がってるのかも結局よく分からないですし(というか「ゼロワン」本編がどこへ向かっているのか…)、頭に「?」の浮かぶ理屈が結構多かったのもマイナスポイントです(ゲイツのタイムマジーンとか)。

応援上映としても「ジオウ」の映画と比べて若干温度が低かったように感じました。これは「ジオウ」の盛り上がりが異常だったということもあると思いますが、なんかこう全体的に思ったより盛り上がらなかったなと参加してみて感じたところはありますね。とりあえず迅のこと大好きな女性の方が「殺して~!」と叫んでたのは印象深いです。応援上映は女性の方が多いのですが、イズやツクヨミなどヒロイン勢にも黄色い声援が飛ぶのはやっぱり見てて気持ちよかったですね。あとラストのサウザーの場面は完全に皆で罵詈雑言ぶつけるコーナーになってました


第13位 キャッツ

(監督:トム・フーパー)

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1月24日日本公開。ブロードウェイや劇団四季で長年愛されるミュージカルを役者にCGを被せるという手法でまさかの実写映画化。監督は2012年の「レ・ミゼラブル」で有名なトム・フーパー。

昨年12月に全米公開されその時点で酷評の声が集まっていた本作。「ポルノだ」「クソ映画だ」「5段階評価で点数をつけるなら「たまねぎ」だ」と散々な言われようで、ゴールデンラズベリー賞も総なめしたという恐るべき作品ですが、実際に観に行って「本当にドラッグムービーが来てしまった」と驚きを隠せませんでした。

因みに僕個人の経験ですが、「キャッツ」は劇団四季のミュージカルを観たほか、更に原作となるT・S・エリオットの詩集も2年以上前にチェックしていました。そういった事前情報があったため、映画になるという話を聞いた時点でこう思っていました。

この作品、映画化向いてねえ!

まずこの「キャッツ」という作品、猫達がひたすら自己紹介をするだけの話なのでストーリー仕立てにすることが困難だという問題があります。それが映画になった時にやっぱり解消されていないので全体として纏まりが無く、主役として据えられたヴィクトリアが結局影が終始薄いということになってしまってます。

あとビジュアル面にも多々問題があります。人にCGを被せる猫表現はまあ他の人が言っているから置いておくとして、場面のテンションの変化に対してカメラの動きの緩急が激しすぎるという点が非常にこの映画を見辛くしています。

特に没落して娼婦になったグリザベラという猫に代表されるバラードのシーンは「レ・ミゼラブル」のアン・ハサウェイ的にひたすら顔のアップが続くのですが、映画としては「何分このルックが続くの?」と思ってしまうのに対し、群舞的に色んな猫が踊る場面ではカメラが忙しなく動き回るのでどこを見ればいいか分からないという状態になってしまっています。

あと個人的に勿体ないと感じたのは舞台だと劇場猫のガスが演じているという設定で出てくるグロールタイガーが単なる使い走りとして扱われている点。舞台版のグロールタイガーのパートは舞台装置が派手に動いての大スペクタクルが繰り広げられる名シーンなのですが、ここだと単にマキャヴィティが捕まえた猫達を船に置いているだけで凄く小さい扱い。この冷遇はちょっと看過できないレベルで酷いです。

かといって全部が悪いかと言われたらそうでもなく、スティーブン・マックレーの鉄道猫スキンブルシャンクスや、テイラー・スウィフトのボンバルリーナなど後半のパートは演出込みでかなり良い出来のものもありました(この辺は舞台でも好きなパートです)。

ただラストで長老がデッドプールと化す(カメラ目線でめっちゃこっちに話しかけてくる)ところはSAN値がゴリゴリ削られました。「猫は犬とは違うのです」?お前ら猫じゃねえ!と心の中で叫んでしまいました。

それでも真面目に作ってることが全体から伝わるということ、良くも悪くも激しく感情を揺り動かされたという点で最下位は免れたという評価になります。むしろこれはこれで観る価値のある珍作だと思います(僕の行った劇場は往年の舞台ファンと思しき人もいて結構入ってました)。


第14位:Fukushima50

(監督:若松節明)

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3月6日公開。2011年の東日本大震災と、それによる福島第一原発事故に命を懸けて立ち向かった人々を題材にしたノンフィクション書籍の実写映画化作品。渡辺謙、佐藤浩市のW主演を含め、豪華キャストが軒を連ねた一大作品。

これも感想記事を書いていますが、後半に盛り上がりどころが無い、はっきり言ってつまらないというのが大きなマイナスポイントです。

前半のベント作業はある程度盛り上がるのに、それを終えた後はひったすら原発のメルトダウンに対してモヤモヤグダグダする人々の姿を見せるという描き方、人間ドラマの設定の置き方(娘の結婚を許さない佐藤浩市)の古臭さなど特に面白くないところが目立ちまくる構成の悪さに一番問題があります。これならラストの桜を見に行く下りの方にもうちょっと尺を割いてくれればなぁ……と映画を観ている最中から思いました。

キャッツが最初から最後まで困惑しながらも色々と考えさせてくる作りだった(それはそれでどうなんだ)のに対し、こちらは段々と眠くなってくる雰囲気すらあったのは何とも言い難いですね。もうちょっとちゃんとドラマチックに見せてくれる工夫が欲しかったところです。


……というわけで、以上、4作品が今年の暫定ワーストとなっています。

これを更新する作品にはできれば出会いたくないですが、まあ色んな映画がある中で今年の末にはこの辺も変化するのかなぁと緩く構えていたいと思います。

それでは次回、後編はいよいよ5~1位まで、ベスト5を発表していきます。

またお会いしましょう。


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