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メル・ギブソン監督『ハクソー・リッジ』

まわりが皆オススメしてたので観た『ハクソー・リッジ』。(ネタバレ有り)

昔「隣にいた仲間の頭が撃たれた」って、うちの爺ちゃんに聞いた戦場話を思い出した。

戦争映画はあまり好きではない。残酷映画ならいくらでも見れるが、そのほとんどは動機があるか、もしくはサイコな話。

正常な人間が、顔も名前も知らない相手を、命令によって。というのは、やるせない以外の何者でもない。が、

同じ世の中で起こってる以上は観なきゃならん、という義務感で観ている。

この映画の主人公は、兵士として志願したにも関わらず、銃を持つことを拒否する。そのため、仲間からも上官からも厄介者扱いされる。が、自分の信仰によって、銃を一切手にしない衛生兵として、戦場に赴く。
(余談だが、ついこの間、同じ演者が神父役やってる『沈黙』を観たばっかだったので、こっちで「神と話せるわけねーじゃん。そんなのインチキだよ」って言ったのにはクスっとなった)

その戦場がもう。描写エグくて。「いやいやもーいいすよもう」ってなってたんだが。ここで主人公は、負傷兵を助けまくる。味方だけじゃなく、日本兵までも。

大車輪の活躍で。仲間との絆。上官からの謝罪。一目置かれる存在になるのであった。へー、そういうハナシね、と見ていたら。最後に出てきたインタビュー映像。この時のエピソードを語るおじいさん。

え!!!これって実話なの!まさかのご本人登場。一気にアンビリバボー感。まったく前情報入れずに観てたので衝撃。

日本兵を助けるくだりはさすがに脚色だろうと思ったら、実際に「アメリカ兵に助けられた」っていう日本兵の手記もあるらしく。所違えば、それはうちの爺ちゃんだったかもしれないわけで。

実話、とわかったうえでもう一度観た。監督はメル・ギブソン、と聞いて納得。

日本軍がどうで、アメリカ軍がどうした、というような戦争映画じゃなく。一人の人間の、信念の話だった。

常識では考えられない出来事、アンビリバボー。あなたの身に起こるのは…


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