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自分が輝くと、人も輝きます!

お釈迦様は、自分にだけではなく、人にも分け与えるものを「利益」(りやく)と言いました。

利益(りえき)と聞くと、儲けたお金のことを思い浮かべます。儲けた利益は他人に分けてしまうと、減ってしまいます。だからあまり分けたくありません。しかしお釈迦様は、「利益(りやく)は分け与えても、少しも減ることはない。だから安心して分け与えよう」と言いました。

お釈迦様は松明を例にして、こう説いています。

ここに一本の松明がある。
その火を数千人に分け合っても火は減ることはない。
利益も同じである。

今は松明を滅多に焚かないので、ピンとこないかもしれませんが、きっとお釈迦様はこのようなことを言いたかったと思います。

自分が光輝いたら、他の人にも光を灯してあげられる。
そして光を分ければ、もっとまわりは輝くであろう。
光は見るためだけのものではない。
光は灯してあげるものでもある。

例えば、プレゼンが上手くいって上司に褒められると、とてもうれしくなって、これからもっと頑張ろうと思うようになったとしましょう。
その時の気持ちを自分だけに留めず、今度は同僚や自分の部下も同じように褒めてあげる。そうすると、自分がうれしく感じた時と同じように、他の人も嬉しくなれます。

自分だけでなく人にも嬉しい気持ちが連鎖すると、多くの人の心が豊かになります。心が豊かになれば、人にかける言葉も変わってきます。そうすると「良かったね」という言葉が自然と出てくるようになります。

あなたから褒められた人が、さらに違う人を褒め、その人が今度は別の人を褒めると、うれしい気持ちを持った人がどんどん増えていきます。
これがお釈迦様が松明で示したことです。

嬉しい出来事を皆で分かち合うためには、まずはあなた自身がまず嬉しい気持ちになることが一番大切です。

しかし、もしあなた自身が今嬉しくなれなくても、大丈夫です。利益(りやく)は他の人から分けてもらうことができます。このように、嬉しい出来事を独り占めすることなく、他の人が同じ気持ちになるように努めることが、仏教で言うところの利益(りやく)の実践です。


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