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自作曲「鋼鉄都市の落日」(1989 年)のAI 動画化。

この「イースター : 過去からの手紙(レター)」(1988 年)の
半年後、ピアノ・ソロ版を録音制作しました。

※ 当時どうして「手紙」だったのだろう….と思ってましたが、
「レター」と読ませていたのでした。音韻を揃えたのでしょう。
 大昔のことで忘れていました(^^;)。

普通はピアノ・ソロ曲が原曲となってオーケストレイション曲が
編曲される流れですが、「イースター : 過去からの手紙」は
オーケストレイション曲が原曲です。

録音制作の動機は、この曲の楽想のうち、ピアノ・ソロ版においての
メロディの最初の10 音を実は弟が「こんなメロディとコード進行が
浮かんだけど、その先が続かない」と、当時の私の自室にあった
YAMAHA DX7 で弾いたのを受けて、その後が私の頭の中で鳴った
オーケストレイション版を一気に打ち込み制作した経緯があって、
その「最初の10 音」がはっきり分かる形でも楽曲として残したいと
考えるようになったからでした。

オーケストレイション版は「最初の10 音」に装飾音というか付帯音程
をつけている結果、どこが「最初の10 音」か分からない感じになって
いたので「兄弟間でここで引き継いだのだ」という「合作」の跡が
明確な表現も面白いかな、と思ったのでした。

今、その話を弟にしましても「そうだったかなあ」と完全に忘れて
いたようなので、動画中の作曲者名は連名にはしませんでしたが
「最初の10 音」が無ければ、この曲はきっと創造されていなかった
筈で、紛れもなく「合作」だと言えます。

(毎度ながら再生画質設定は1080p でお願いします。)

ずっと長い間、そのような関係の相手を探しながら創作を続けて
来たものでした。1 人で出来ることは限りがあります。
1+1 が3 にも4 にもなる関係性、というものを決して他力本願
ではなく憧れたものです。(レノン&マッカートニーを引き合いに
出すまでもなく、今はよくそのような関係性をお笑いコンビに見ます。
ダウンタウン、フットボールアワー、サンドウイッチマンなど、
神様のお引き合わせとしか思えない才能の噛み合い方、ネタを
書く方だけでも世に出たかもしれないが、ネタを書かないほうの
絶妙の間合いが加味されて、コンビを一流として世間に認めさせた、
その関係性です。)

しかし私の場合は、過去にいろいろな場でアプローチを試みましたが
そのようなご縁はありませんでした。ヴォーカルの補助やギター系の
演奏協力はありましたが、作曲レベルでチームとなれる関係性を
得ることはありませんでした。1960・70 年代特撮TV 番組のBGM を
テープに録音するところから始まり、西洋近・現代音楽(しかも
非ドイツ音楽)、その後、The Beatles 「I Am the Walrus」1曲のみを
橋渡しにして英国プログレに嗜好が進んだ、1960 年代グループサウンズ
(当時小学校低学年)より後の国内の軽音楽全般に強いアレルギーと
忌避感がある私と「ウマがあう」音楽家など、居る筈もありません。

むしろ映画音楽ファンからもクラシック音楽ファンからも、近・現代
音楽ファンからも、自宅録音作家の集いからも「異質(変わり者)」
の立場で疎まれるに過ぎず、憧れる「作曲家チーム」など夢のまた夢
だったという訳です。

やがて加齢とともに自身の作曲の才能は枯渇してしまい、今では
過去に自身で作った曲や歌詞に触れて「今では真似も出来ない」
と思うほどです。

なのでこの楽想は私が夢見た「作曲チームによる合作」の唯一の
ものとなりました。

ピアノ・ソロ版は当時のメイン楽器だったYAMAHA DX7 ・QX7を
TEAC TASCAM 244 で録音して進めましたが、その間に噛ませた
当時出回り始めあたりの安価なデジタルリバーブ(メーカ・型名
は今となっては不明。当時は今のように楽器や録音機器に内蔵
エフェクトはなかった)の「wet plate」モードの音場とDX7 の
「それまでのシンセサイザでは一切出せなかったアコースティック
ピアノの音をフィルタなしのFM 変調発振だけで成し得た」音響
(プリセット音を元に自身で音を作り込みました)の組合せに、
まるで目の前に古い朽ちたコンビナートに夕陽が沈んで夜景に
変わる映像を見た想いがありました。まだ当時は今のような
「工業地帯夜景遊覧ツアー」とかはありませんでしたが。

それでこの曲は「イースター : 過去からの手紙(レター)ピアノ版」
から、「鋼鉄都市の落日」という題名に改題しました。その題名の
通り、同じ楽想からは全く違ったイメージが展開されます。

そんな当時のイメージを客観視出来るよう、AI 描画の力を借りて
このたびようやく映像化に至りました。

居住事情で学生時代に持っていたステレオ機材を安価なW カセット
オールインワンコンポに換えてしまい(納入時の下取りで業者が
「本当にいいんですか?」と職務で不在の私の代わりに家内に
何度も確認したそうです)マスタリングがノイズリダクションなし
のカセットテープによる音源を後年にMP3 化したもので、オーディオ
音質としてはベストでないものの、今聞いてもこのDX7 による
「低音弦の鳴り」には恐れ入るものがあります。
PCM 音源が氾濫する今はもっとリアルなピアノ音が無償でPC 上
にもありますが、この音響の登場はシンセサイザーの登場自体以上
に大きな革命(時代を前後に完全に分断した)でした。

オーディオ音質を良くしようとして、この1989 年当時のQX7
からYAMAHA SY77 にデータ転送(リアルタイム録音の手法で)
してESEQ 形式で保存していた演奏データをPC 上でSMF に変換
(SMF 形式はSY77 初号機登場より後に成立)したものを使って、
後年の2014年にYAMAHA MOFX6 にてリメイクした版も
ありますが、A-B-A 形式のB パートの最後(再度のAパートに
戻っていくブリッジの手前)の最高音が何故か1 声になって
しまっているのを長い間気づかなかったことと、1989 年当時の
デジタルリバーブの音場をMOXF6 の内蔵エフェクトでは再現
出来ず「鋼鉄都市の落日」感が全く無くなってしまったので、
今回の動画化にはオリジナルの1989 年初版をサウンドトラック
に使いました。

2014 年版はこちら。やはり1989 年から頭にあったイメージを当時可能
だった範囲で、背景画で伝えようとしていたようです。


今回もPixabay には使えそうな動画や静止画が無く、全シーンをAI描画
で静止画作成して、Leonardo.Ai で4秒動画を生成し、Windows 11
のフォトレガシによる「スローモーションの付加」で7 秒強動画、
16 秒動画を用意しました。

描画に用いた CheckPoint ファイルは今回もまた、juggernautXL_v8Rundiffusion.safetensors でした。モアイなど石像の
重量感や、今回のような建築構造物を描画するには、とても使い手の
あるものだということを一連の作業で実感しました。


ご覧いただきありがとうございます。





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