#92 磨く、おきにいり
おきにいり に囲まれていると気分が良い。なんせ おきにいり だ。
オレンジ色のTシャツ、奈良の履物屋の革サンダル、金色のネイルとイヤリング、部屋に飾る鮭の絵、小松菜奈と食べ物の雑誌、江國香織の小説。
最近意識的におきにいりに囲まれにいっている。
そして、おきにいりの威力をひしひしと感じているのだ。
なんとなくでモノを所有しないこと。どっちでも良いをやめること。
今日、iPhoneのロック画面とホーム画面を3年ぶりくらいに変えた。
あれって、変えるのが意外とめんどくさい。変える工程は簡単なのだが、わざわざ変更しなくたって良いものだし、慣れているからそのままで何も問題がない。
でも、3年前の自分が選んだ壁紙は、超好き!から、まあ好き、な画像になっていた。にもかかわらず、上のような理由でなんとなく、を続けていた。
コトモノに対しておきにいりパトロールを強化していた私は、お盆最後のミッションとしてこの壁紙変更を自分に課したのだ。
めちゃくちゃに良い。
画面を起動するたびにテンションが上がる。私ってこんなに単純だったのか。
この半年ほど、Pinterestで好きなイラストや作品をただひたすら眺める、という時間がおきにいり時間のひとつなのだが
(Pinterestは素晴らしい、保存すると自分が好きそうな作品をさらにおすすめしてくれるし、それがまたドンピシャなのでまた保存して、また自分好みの作品がおすすめされて、、、という幸福のループをさせてくれる、ありがとうございますの気持ちでいっぱい)
その中で厳選した2枚を、それぞれロック画面とホーム画面にした。
私は、色彩豊かなもの、シュールなもの、日本語、余白、花、たべもの、の作品が大好物だ。
洋服や雑貨などの”モノ”を断捨離し、買うときに”好き”ではなく”大大大好き”なモノを選ぶということを実行中である。
加えて、こういった日常で目に入るもの、なんとなくでそのままにしているものにも目を向けて、自分の好きで溢れさせていきたい。
私のおきにいりの雑誌(先日のBRUTUSがまさに)を発行しているマガジンハウスの採用ページのよくある質問に、こんなことが書いてある。
人を見た目で判断するな!とはよく言ったものだが、
「見た目はその人のメッセージでもあります」
という言葉を読んだとき、私はひどく納得した。
人と会うとき、不思議と第一印象で「この人すき!」と思うことがある。身につけている服やものから、こういうお店好きそうだな、とか、自分と共通点がありそうだな、とか、一回の会話だけでは測れない情報量をたくさん受け取ることができるからだ。
それを感じ取って、「うわあ!素敵だ。」と思うことが、その人からのメッセージを受け取って共感した、というような状態だったのか、とこの言葉を読んでスッキリした。
すきを身につけることで、他の人にもメッセージを発信できるだなんて、良いことしかないじゃないか。それを受け取って共感する人に出会えたとしたら、最短距離で分かり合える確率が、グッと高まるわけだから。好きを語れるのも最高だけど、口下手な人類こそが実践すべき方法じゃないか。
自分のテンションも上がり、周りにもメッセージを与えることができる。
おきにいり を磨いていきたいのだよ。
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