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#26 アメリカ政治の勉強に The West Wing (邦題『ザ・ホワイトハウス』)

アメリカ政治をテーマにした連ドラはいくつもあります。

が、見ているだけで、複雑な政治の仕組みやプロセスが自然と頭に入るようになる大統領系のドラマは、何といってもアーロン・ソーキン脚本のThe West Wing (邦題は『ザ・ホワイトハウス』) でしょう。(注:ソーキンが制作に携わっていたのはシーズン4まで)

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アーロン・ソーキン作品はSorkinism (ソーキニズム)と呼ばれるくらい、そのセリフの美しさや説得力に定評があります。そして、セリフが長い(笑)かつ脚本の仕上がりが収録ギリギリ、ということもあり、役者さん泣かせの作品でもありました。

セリフでいうと、当時、カメラを回しっぱなしの状態で撮影するWalk and Talk(ウォーク&トーク)が話題になりました。その名の通り、役者さんがウェスト・ウィング内を移動しながら、テンポを崩さずに長いセリフをしゃべるのです。バートレット政権の大統領補佐官たちの頭の回転の速さ、分刻みの忙しさ、緊張感、誇り、などが象徴されていました。

Walk and Talkについて、ソーキン氏本人が9秒から37秒で語っています。

A great early memory I have is just a few days before shooting started, Tommy came into my office and said,

"Listen, I want to show you and idea that I had for the opening. We can take you through this room, and through Josh's bullpen, and through here. We'll just casually walk through the Oval Office with no preamble." 

Once I started seeing Tommy's vision for the show, I really started getting chills. I just wanted to be as good as that was, and as good as the actors were.

(クランクインのほんの数日前のことだった。トミー [トミー・シュラーミ、番組ディレクター] がやってきて、

「オープニングのアイディアを思いついたんだ。この部屋を通って、ジョッシュのブルペンを見せて、ここを通る。そして、前置きもなしに、自然な雰囲気で大統領執務室に入っていくんだ」

トミーがこのドラマで何をしようとしているのかが理解できた時、ゾクゾクした。彼のやろうとしていること、そして素晴らしい役者たちを裏切らないよう、いい仕事をしたいと思った。)

アメリカでは、The West Wingに影響され、政府で働くようになった人も多いそうです。

また、ミュージカル『ハミルトン』の作者、リン・マニュエル・ミランダも、The West Wingがあったからこそ『ハミルトン』が生まれた、と言っています。

今日はこのへんで。
よい1日をお過ごしください!

いがらしじゅんこ:通訳者


#英語学習 #海外ドラマ #ザ・ホワイトハウス #アーロン・ソーキン #TheWestWing   #アメリカ政治   #ハミルトン   #WalkAndTalk

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