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#56 共和党 のXファクター [3つの 不正行為] 予想

今週木曜日に、再びアメリカ大統領選の最後のディベートが行われます。新しいルールとして、ディベートの6つのトピックの冒頭に、各候補者に割り当てられた回答時間2分の間は、話していない方の候補者のマイクがミュートされることになりました。

もっとも、それぞれの回答が終わった後のオープンディスカッションでは、トランプ大統領のなりふり構わぬ割込み発言が多発するでしょうが・・・。

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各種世論調査でもバイデン候補が優勢

加えて、down-ballot races (大統領選以外の選挙)で議席を争う共和党の一部の議員の中には、自身の選挙活動の中でトランプ大統領について一切触れない、という人も出てきているとのこと。
(もちろん、トランプ大統領の人気に揺るぎが無い、という賭けに出て、トランプ大統領への支持を表明する、という戦い方をしている人もいますが。)

ですが、アメリカ大統領選では選挙人団制度があります。
加えて郵便投票に関する陰謀説も出回っていますし、郵便投票分の開票にどれだけ時間がかかるか分からない、という不透明さが炸裂。


スティーヴン・コルベアの番組に出演した MSNBC のキャスター、ジョイ・リードは、7分35秒から、トランプ大統領のコロナ対応の結果、今のアメリカの状況について、こう語っています。

It's a disaster of 1930s proportion.
大恐慌規模の大惨事になってしまった)

外交については

We're now a subject of pity all around the world.
(今や世界中がアメリカを憐れんでいます。)

We have few friends and the friends we have are like Kim Jong Un and Putin.
友人は殆どいないし、いたとしても金正恩やプーチンぐらいです。)

こういったことからも、バイデン候補は優勢である、と。

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トランプ劣勢ではあるものの、共和党による3つの不正行為もありうる

ただし、ジョイ・リードは警鐘も鳴らしています。
それは、Xファクターの存在・・・共和党によるcheating (不正行為)の可能性です。

And that's why people need to vote, vote, vote.
(だからみんな投票しないといけません。)

Make it a big margin so it's hard to cheat. 
大差をつければ、共和党は不正行為を働きにくくなります。)


具体的に、どのような不正行為が考えられるのか。8分42秒からです。

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Cheat #1. 「有権者名簿 (voter role)にあなたの名前が載っていません」

「だから、投票できませんよ」と言われてしまう可能性。

実際、2018年の中間選挙を前に、ジョージア州ではアフリカ系アメリカ人(民主党支持者が多いとされる)の有権者登録が抹消されていた、という事が起きました。

Cheat #2. 「もう疲れた。どうせ無駄だ」と有権者に思わせ、投票させない

2つ目の方法。

2016年の大統領選挙の際、共和党はアフリカ系アメリカ人の投票活動を抑止するため、フェイク情報やヒラリー候補に関する悪質なデマを流し、投票意欲をそぎました。

と、9分1秒から語っています。


Cheat #3. 州議会が開票結果を無視し、選挙人団の票をトランプに与える

「3つのうち、最も恐ろしい方法」とジョイ・リードが警告するのがこちら。
激戦区のペンシルバニア州を例にとり、9分34秒から説明しています。

And the state legislature of Pennsylvania says,
"You know what? We don't believe Biden won Pennsylvania because there was so much absentee balloting.
(ペンシルバニア州議会が、こう言いだすかもしれません。
「我々はバイデン候補が勝ったとは思わない。あまりにも多くの票が郵便投票で投じられたからだ」)

We looked at this and our opinion at the state legislature, we're just going to set aside the election and give the electorates to Trump.
(「この状況を精査した結果、州議会としては本投票結果はわきに置き選挙人の票はトランプ大統領に与えることとする。」)

おそろしい。。。

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いがらしじゅんこ:会議通訳者


#英語学習 #スティーヴン・コルベア #アメリカ大統領選 #選挙人団制度





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