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伊香高校断熱ワークショップ 当日編

こんにちは!学生ライターの笹野陽菜と森永凜音です。(滋賀県立大学)

今回は、12月14日(木)と12月15日(金)の二日間にわたり行われた、滋賀県長浜市木ノ本町にある滋賀県立伊香高等学校での「断熱ワークショップ」の様子をお伝えします。

当日の記録ムービーはこちら。

また、企画の趣旨、事前学習については、こちらの記事をご覧ください。


1日目(12/14)

担当の富山教諭

最初に、担当の先生の挨拶。今回の企画の趣旨などを改めて確認します。

そして、内山さん(株式会社エネルギーまちづくり社)の「第一はケガをしないこと。声を掛け合って楽しみましょう。」というお話から断熱ワークショップがスタート。

内山さん(株式会社エネルギーまちづくり社)

準備体操と安全講習を行い、準備ばっちりです。

準備体操は恒例のラジオ体操
地元の若手大工から道具の安全な使い方について学びます

作業開始

今回作業する場所は、
▪️校庭側の窓、壁
▪️廊下側の窓、壁

4つの班に別れて作業を行います。

▪️1・2班:スタイロフォームの墨付け、カット、据え付け
⇒校庭側、廊下側の壁にカットしたスタイロフォームをはめ込み、最後にベニヤ板で閉じます。

▪️3班:中空ポリカ、墨付け、カット、設置
⇒廊下側の窓に中空ポリカを貼り付けます。

▪️4班:木製サッシ組み立て、据え付け
⇒校庭側の窓に内窓を取り付けます。

班ごとに地域の大工や工務店などの方が付いて進めていきます。

地元の大工さん
地元の工務店の方

スタイロフォーム

断熱機能はもちろん加工も簡単です

中空ポリカ

じゃばら状になっている所に空気が入ることで断熱を行います

木製サッシ

木製サッシは一般的なアルミサッシよりも高い断熱効果があります。事前に大工さんがカットし、組み立てキットとして準備。

1・2班:スタイロフォームの墨付け、カット、据え付け
①採寸

木枠は事前に大工さんが教室に設置してくれています

②カット

③据え付け

3班:中空ポリカ、墨付け、カット、設置
①採寸

②カット

③据え付け

4班:サッシ組み立て、据え付け
①組み立て

②据え付け

をそれぞれ繰り返し行っていきます。

使ったことのない道具でもすぐにコツを掴み、順調に進めていました。

また、その後は班を入れ替えて同様の作業を繰り返します。


1日目の作業終了

一人一人が一生懸命取り組んだことで1日でこれだけ進めることができました!

スタイロフォームと木製サッシ
中空ポリカ

さらに1日目の作業終了後には講師の内山さんによる講演がありました。
「なぜ、断熱を行う必要があるのか」といった背景や、日本は海外に比べて断熱性能の低い家が多いなど、学生さんは事前学習からさらに断熱についての理解を深めることに繋がります。

1日目は終了!
明日の完成が楽しみです。


2日目(12/15)

2日目は1日目の作業に引き続き、ベニヤ貼り等の作業を行いました。

2日目のあいさつで
「慣れてくるとけがをしやすいので気をつけよう」と内山さんがおっしゃっていたことを生徒のみなさんも真剣に聞いて、作業に熱心に取り組まれていました。

準備体操で安全に作業をします!

作業開始

2日目も1日目と同様に4班に分かれつつ、作業の続きを行いました。

▪️スタイロフォームの据え付け
▪️中空ポリカ、カット、設置
▪️サッシ組み立て、据え付け
▪️ベニヤ貼り


スタイロはめ込み

1日目から行っていたスタイロフォーム(断熱材)を壁に沿って組まれた木枠にはめ込む作業がついに終わります!

スタイロフォーム(断熱材)ラスト1

サーモグラフィーで断熱効果を確認!

サーモグラフィーで断熱効果を確認しました。
サーモグラフィーとは、表面の温度を可視化するもので、赤いほど温度が高いのですが、断熱材があるところとないところの色の差が歴然と分かります!

断熱材があるところは赤い(温度が高い)
FLIR©️

サッシの組み立て、据え付け

協力して作業

1日目と比べると手際もよく、
みんなで協力して作業する場面が増えました!

木製サッシは木枠を組み立てるときにインパクトドライバを使いますが、ねじを上手に回すときは、音で判断するそうです。
(ねじが空回りしていると音が全然違いました!)


ベニヤ貼り

後半戦はベニヤ貼りです。スタイロフォーム(断熱材)をはめ込み終えた後、その上からベニヤ板を取り付けていきます。

ベニヤ貼り

ついに完成!

校庭側
廊下側
木のぬくもりを感じる窓、壁
きれいに組み立てられたベニヤ板

インタビュー

岡尾宗一郎さん(岡尾.s建築)、富山昌彦さん(伊香高校 教諭)、伊香高校の生徒の方にインタビューしました。


岡尾宗一郎さん(岡尾.s建築)

Q「ワークショップの感想をお願いします!」
A「最初はうまくいくのか不安でした。作るだけではなく、生徒のみなさんに教えてあげられることが大切だと思います。」

Q「学生さんに対してどんな思いがありますか?」
A「まずは作業を楽しんでほしいです。そして、大工の仕事を好きになってもらいたいです。また、作業ひとつひとつの工程を自分なりに考察して、学生側からの提案も欲しいです.」


富山正彦先生(伊香高校 教諭)

Q「ワークショップの感想をお願いします!」
A「最初はできるのか不安でしたが、いろんな人の協力やご提案に支えられ,無事に二日間やり通すことができてよかったです。」

Q「学生さんに対してどのような思いがありますか?」
A「エネルギー問題は避けては通れないものですので、生徒たちに自分ゴトとして捉えてほしいです。そのためにも、このワークショップが環境を考えるきっかけになればと思います。生徒たちにはさまざまな選択肢があり、良い暮らしをしようと思った時に断熱を選んでほしいと思います。」

生徒の方々

みんなで振り返り

Q「ワークショップの感想をお願いします!」
A「ドリル作業が楽しかったです」
「勉強がしやすい環境を自分たちの手で作り出せてよかった。」
「難しい作業もあったが、協力して作業ができて楽しかった。」
「作業で疲れたが、教室が温かくなったと感じる。」


最後に記念撮影!

いい笑顔ですね!

学生ライターの感想

初めての経験で慣れない作業も多かったと思いますが、一人の怪我も無く終わることが出来ました。学生の皆さんが真剣に取り組んだ結果だと思います。

また、私たちの生活を少し変えるだけで、こんなにも変化があることを経験できる貴重な機会であったと思います。

そしてそのような貴重な機会は、本当に多くの人の協力があってこそだということを知ることができました。

学生の皆さんには今回の経験を地域の担い手として、ぜひ色々な人に伝えてほしいなと思います。私も未来の環境・地域を担っていく者として、改めてできることをやっていこうと思います!

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