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江戸東京たてもの園「日本のタイル100年 美と用のあゆみ」展

小金井公園の中にある、江戸東京たてもの園(江戸東京博物館の別館)で、「日本のタイル100年 美と用のあゆみ」展という展示をしている、と知り合いのFacebookの投稿で知る。2023年3月11日~8月20日、8月に入ってから知ったので、自分の予定と照らし合わせていて、会期末ぎりぎりの8月19日(土)に駆け込みで観覧。ばたばただったが、行ってよかった。

主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 江戸東京たてもの園
企画:INAXライブミュージアム、多治見市モザイクタイルミュージアム、江戸東京たてもの園
監修:藤森照信

展示構成は 第1章 日本のタイルの源流をさぐる 第2章 タイルの普及と名称統一 第3章 美と用の100年史

古代からの世界各地のタイルの展示があり、それが日本文化にどのように取り入れられていったかが語られる。日本のタイル100年、というのは、今わたしたちが「タイル」と呼んでいる、この薄板状のやきものが、「タイル」という名称に統一されてたのが1922年(大正11年)だったことによる。「敷瓦」「壁瓦」「化粧煉瓦」など、使用箇所により色々な名称で呼ばれていた商品を、関連業者が一堂に会した1922年の平和東京博覧会の際に、「タイル」と名称統一されたのだとか。
1923年の関東大震災の際に、鉄骨の建物にスクラッチタイルを貼った、フランク・ロイド・ライトの帝国ホテル本館が殆ど損傷しなかったことで、煉瓦を積んだ建築物より、鉄骨+タイルの表面装飾の建物の方が評価が上がったり、1918年のスペイン風邪流行時に衛生観念が高まり、つるっとした表面をすぐに拭いたり洗い流したり出来るタイルが、台所や風呂やトイレに多用されるようになったり。江戸東京たてもの園内の多くの洋風建築の中にもタイルが多用されていて、「たてもの園でタイルめぐりMAP」というパンフレットが配布されていたので、展示を見た後は実際の建物でタイルがどう使われているかも見学出来た。
 

この風呂桶はいいなー。ちょっと狭くて、しかも冬は冷えそうだが…



タイル屋さんの看板のあらまほしき姿だね。
東郷青児の絵をタイルで表現。
タイルの歴史


柿右衛門
輸出用マジョリカタイル


子宝湯の床
小出邸の応接間のストーブまわり
三井八郎右衛門邸の素敵な厨房
常盤台写真場の風呂場

展覧会の図録、というか、日本のタイルの歴史を、江戸東京たてもの園以外の多くの建物写真等も含めて紹介した本が興味深かったので買ってしまった。
全国の素敵なタイルを見て回りたいところです。

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