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ガウディとサグラダ・ファミリア展(国立近代美術館)
夕方用事があって、定時まで仕事すると間に合わない可能性があったので、ちょっと長めに時間休を取って、国立近代美術館で「ガウディとサグラダ・ファミリア展」を見てきた。会期2023年6月13日~9月10日。東京展終了後、滋賀県の佐川美術館(9月30日~12月3日)と愛知県の名古屋市美術館(12月19日~2024年3月10日)の巡回あり。
15時過ぎに入場して、閉館17時の日だったので、最後はちょっと慌ただしい気持ちになったが、一通り見られた(その後残った15分間で駆け足で常設展示も見たよ)。
建築家の展覧会、実物を持ってくることは出来ないので、隔靴掻痒感があるが、学芸員だってそんなことは承知の上で企画しているのだから、勿論それなりに面白い。
2014年に森アーツセンターギャラリーで「特別展 ガウディ×井上雄彦 - シンクロする創造の源泉 -」を見たのだが、ガウディ作品の紹介とあわせて井上雄彦が描くガウディの生涯の原画の格好よさにも心打たれるものがあり、展覧会として面白くはあったが、やっぱり実物が見られないのはなんだか寂しいと思った。2017年に国立新美術館で安藤忠雄展やった時には、屋外スペースに光の教会建てちゃっておおー、と思ったものだが(会場内にも安藤忠雄のアトリエが実物大で再現されていた)、やはり小型の模型で見るのと、実物大のものを実感できるのは印象が違うなーと。
2015年にバルセロナに旅行して、ガウディ建築の実物を幾つか見てきたので、2014年のガウディ展の時より親和感は高い。建築を学んでいた時代のガウディの精緻な詳細図をため息をつきながら眺め、カサ・ビセンス、カサ・ミラ、カサ・バッリョ、グエル公園などの写真や屋内装飾の複製などを見る(この辺は閣下掻痒感)。そして、東京工芸大学山村研究室で試作した平曲面模型は、チェーンを屋上に2点留めして吊るして出来た曲線をいくつも重ね、それを鏡で映してその曲線を屋根の曲線に活かす様子を再現していて、これはバルセロナでも見たのだが、よりわかりやすく説明されていて、面白いなーと思った。実現しなかったニューヨーク大ホテル計画案の図面を見て、ニューヨークにもガウディがあったら素敵だったのに、と思ったり。
そして「サグラダ・ファミリアの軌跡」セクションは写真撮影可。
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各コーナーで紹介映像を色々流していたが、それぞれ上映時間1-2分で、全部見ていてもあまり人の流れを阻害しない配置になっているのはなかなかいいな、と思った。会場の最後にNHKエデュケーショナルの4K巨大画像によるサグラダ・ファミリア紹介があったがそれも5分程度。
正直言って、この展覧会見てもサグラダ・ファミリアの全貌は全然わかんないなーとは思う。あと、サグラダ・ファミリア行った時に地下とかに建設の経緯の展示があって、スペイン内戦でガウディが作っていた模型の多くが打ち壊され、それによって、建設の進捗が著しく遅れたこと、それが、3Dプリンターの技術の進展により、かなり補われ、更に観光収入の増大により建設のスピードが上がったことなんかは、あまり触れられていないなーと思った。
(わたしがサグラダ・ファミリアの存在を知ったのは1980年代前半、サントリーローヤルのCMと、東芝のビデオのCMがきっかけだったが、当時はサグラダ・ファミリアが完成するまであと100年かかるって言われていたんだよね)
また、スペインではサグラダ・ファミリアを完成させることに抵抗する勢力もあって、そういう人たちによって、教会に隣接する土地が一面買い占められ、遠くからサグラダ・ファミリアを一望することが阻害されている、と現地で聞いたが、その辺は取り上げるのは難しいテーマなのかな。
2026年に本当にサグラダ・ファミリアは完成するのかな。あと3年だよ! その頃には世界中から人が押し寄せそうだけれど、わたしも是非見に行ってみたい。今回模型が展示されていた、マリアの塔のてっぺんの星の冠が輝き、マルコの塔のライオンの彫刻などがたかくそびえ、それよりもっと高い場所にイエスの塔が屹立する、そんなサグラダ・ファミリア、ガウディが見られなかった完成形を見つめる「あの頃の未来」に、わたしたちは立てるのかな。
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