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【日本一高い火葬料金】 東京23区の火葬場事情

お葬式を行う上で、必ず必要になる手続きが「火葬場」の予約です。

日本は葬儀の際に「火葬」を行う国であり、ほぼ100%の火葬率となります。

日本全国には2016年の時点で「4,308箇所」の火葬場が存在し、そのうち「1,453箇所」しか稼働をしていないデータがあります。

この内の「1,385箇所」が公営の火葬場となり、圧倒的に全国では「自治体」が管理し運営を行っている施設が火葬場です。

しかし、東京都23区は「民間の火葬場」が多く存在し、唯一地域での「公営火葬場より民間火葬場の稼働率」が高い街となり、日本の他地域とは事情が異なる火葬場運営となっています。

民間斎場の稼働率が高い東京23区

東京23区には現在9つの火葬場が存在します。そして7箇所が「民間の火葬場」、残りの2箇所が「都営の火葬場」と「区営の火葬場」になります。

民間の火葬場は「東京博善株式会社」と「株式会社戸田葬祭場」が運営を行っております。

東京博善株式会社
桐ヶ谷斎場:東京都品川区西五反田5-32-20
代々幡斎場:東京都渋谷区西原2-42-1
堀ノ内斎場:東京都杉並区梅里1-2-27
落合斎場:東京都新宿区上落合3-34-12
町屋斎場:東京都荒川区町屋1-23-4
四ツ木斎場:東京都葛飾区白鳥2-9-1
お花茶屋会館(式場のみ:四ツ木斎場に併設):東京都葛飾区白鳥2-5-5
株式会社戸田葬祭場
戸田葬祭場:東京都板橋区舟渡4-15-1
※戸田葬祭場は「昔は埼玉県戸田町(現在の戸田市)」にあり、境界変更により、東京都板橋区に編入された過去があります。
都営斎場:瑞江葬儀所
瑞江葬儀所:東京都江戸川区春江町3丁目26−1
区営斎場:臨海斎場(品川区・大田区・目黒区・世田谷区・港区)の総合斎場
臨海斎場:東京都大田区東海1丁目3−1

地方と比べ「圧倒的」に高い東京の火葬場

東京23区の7割以上の火葬を民間企業が行っていると言われております。

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民間企業であるということは、企業を運営するということになりますので、当然利益を考えて会社運営を行うことになります。

その結果、東京23区は「全国で最も火葬料金が高い街」となっております。

また、火葬場の炉に「ランク」が設定されており、それぞれ「金額設定が異なります」

下記は「東京博善株式会社が運営する:桐ケ谷・代々幡・堀ノ内・落合・町屋・四ツ木の各斎場の火葬料金」となります。

最上等(一般的な火葬炉):75,000円
特別室:107,500円
特別殯館:145,000円
貴賓館:280,000円(四ツ木斎場のみ)
※ほか待合所、骨壷購入の費用は別途。2021年11月現在。

2021年1月に最上等の価格が値上がりをしたことは、日経新聞でも取り上げられました。

また、四ツ木斎場の貴賓館が作られた際は「日本一高い火葬場」として、ニュースにも取り上げられました。※当時は使用料金は「35万円」でした。

これは、他の市町村と比べるとかなり金額としては高く、
横浜市では12,000円
名古屋市では5,000円
大阪市では10,000円
札幌市では無料。
※いずれも市民料金。待合所の費用は別途必要

ほかの大都市と比べると、金額の差に大きな違いがあり、地方で葬儀を行った方が驚くこともよくあります。

火葬場も例外ではない。民間企業は「利益」を考える

地方のように「税金で市民サービス」として、火葬料金を低く抑えている現状とは異なり、東京23区の場合は「実費」で火葬費用を負担していることになります。

火葬場運営を行っているのが民間企業であるからこそ、たとえ火葬の施設であってもその企業は利益を求めます。

地域により葬儀事情が異なるのが「お葬式」です。

葬儀費用は「葬儀社に支払う費用のみが、葬儀費用ではありません」

葬儀費用の中では全体の割合が小さい火葬料金ですが、いずれにせよ費用を支払わなければならないものになります。

事前に「お葬式を将来行う予定」の葬儀事情を調べておくことが大事となります。


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