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【Endeavor ISP in Nairobi】🇰🇪 5月に選出された15名の新たなエンデバー起業家を紹介

今月、エンデバーは 9 つの企業を率いる 15 名の起業家を選出しました。エンデバーでは現在、世界 40 カ国以上で 1,594 社の企業を率いる 2,604 人の起業家を支援しています。

ナイロビの飛行機から降り立つとすぐ、ケニアはあなたを歓迎します。太陽の下に広がる緑に包まれた都市は起業家精神、自然、そしてエンデバーの第99回目の国際選考会のためにこの地に降り立った我々への期待で活気づいています。今回の選考会はフィンテック企業からファッション、そしてハードウェアまで様々なビジネスを展開する世界17カ国の候補者が集まりました。

エコパークのテントでは、2人のスペイン人が革新的な浸漬冷却テクノロジーについて議論し、鳥の鳴き声と元気一杯の小学生の声がその合間に響き渡っていました。熱いお茶を飲みながらインドネシアの家禽サプライチェーンの複雑さを分析し、起業家がチームメンバーにアハ体験について電話で話をし始めました。3日目に起業家たちは日の出のゲームドライブの後、エンデバーのメンターからレジリエンスや忍耐力についての話をたっぷりと聞くことができました。そしてホテルに戻ると最終審議が行われ、9つの企業を率いる15名のエンデバー起業家が選出されました。

 対面で行われる国際選考会は多様な市場に活気をもたらします。グローバル市場の活気と課題について耳にすることはありますが、直接体験することに勝るものはありません。ある起業家が言うように「体験して、初めて理解できる」のです。

  • パネリスト

Shu Nyatta、Bicycle Capital(Endeavor Global 取締役); Ayman Essawy、Lucky Financial(Endeavor Entrepreneur、Endeavor Egypt 取締役); Costantza Sbokou- Constantakopoulou、Phāea(Endeavor Greece 取締役); Ken Njoroge、PANI(Endeavor Entrepreneur、Endeavor Kenya 取締役); Melvyn Lubega、Go1(Endeavor Entrepreneur、Endeavor South Africa 取締役); Michael Mutiga、Safaricom(Endeavor Kenya 取締役); Nevzat Aydın、Yemeksepeti(Endeavor Entrepreneur、Endeavor Türkiye 取締役); Peter Njonjo、Selu Group(Endeavor Entrepreneur、Endeavor Kenya 取締役); Songe LaRon、SQUIRE Technologies(Endeavor Entrepreneur、Endeavor Western NY 取締役) Vargha Moayed、White Star Capital (Endeavor Romania 取締役会長); Abdulmajeed Alsukhan、Tamara (Endeavor 起業家); Hassan Hamdan、Unifonic (Endeavor 起業家); João Del Valle、EBANX (Endeavor 起業家); Jose Bonilla、Chiper (Endeavor 起業家); Peter De Caluwe、Thunes (Endeavor 起業家); Steven Galanis、Cameo (Endeavor 起業家); Mike Cassidy、元 Apollo Fusion; Shari Loessberg、MIT Sloan School of Management。

  • 5月に選出された新しいエンデバー起業家たち

今月、パネリストたちを驚かせた起業家たちと、彼らが築き上げている革新的なビジネスについてご紹介していきます。

Adsmovil 
起業家:Alberto (‘Banano’) Pardo
業種:B2B ソフトウェア
エリア:コロンビア🇨🇴

業務内容:
2011 年に設立された Adsmovil は、ブランドや広告代理店が適切なオーディエンスをターゲットにできるよう支援するデジタル広告を専門としています。4億台を超えるスマートフォンからのデータと 30 社を超える小売業者からの購入意向データを収集する独自のロケーションベースのオーディエンス・プラットフォームを使用して、広告主が適切なタイミングでオーディエンスとつながることができるよう支援しています。

このプラットフォームは、プログラマティック バイイング、高度なセグメンテーション、オーディエンス作成をサポートし、動画、ディスプレイ、オーディオ、リッチ メディアなどの効果的な広告形式を提供します。現在、Adsmovil は 500 社を超える一流クライアントにサービスを提供しており、米国のヒスパニック市場、ラテン アメリカ、ヨーロッパ、中東の 9 億人以上の個人にリーチしています。

企業概要:
Alberto氏は連続起業家であり、コロンビアのメディア技術と起業家エコシステムにおける著名な人物です。Adsmovil の前は、ラテンアメリカ初のオンライン・マーケットプレイスの 1 つであるDeRemate.com の共同創設者で、同サイトは設立から 6 年後に Mercado Libre に買収されました。また、2000 年代初頭にラテンアメリカを代表するデジタル マーケティング エージェンシーの 1 つとなった BEA Digital の共同創設者でもあります。Alberto氏はコロンビア電子商取引会議所の創設者でもあり、同地域の複数のマーケティングおよび広告協会の会員でもあります。

blnk
起業家:Amr Sultan and Tarek ElSheikh
業界:フィンテック
エリア:エジプト🇪🇬

事業内容:成人のわずか 5% 強がクレジットカードを利用できる国で事業を展開する blnk は、エジプトの消費者金融のギャップに取り組んでいます。2021 年 10 月に設立された同社は、加盟店に即時のオンボーディングと信用引受を提供し、加盟店がチェックアウト時にその場で顧客に信用を提供できるようにしています。顧客は国民 ID のみを使用して、blnk に申し込み、信用限度額を承認され、それを即座に利用できます。そしてこれらのプロセスは全て 3 分以内に完了します。blnkの約 600 の加盟店と 2,500 以上の支店からなるネットワークには、電子機器、電化製品、家具、ファッション、自動車サービスなど、幅広い製品とサービスが含まれています。

企業概要:
blnk は、金融業界で豊富な経験を持つ Amr氏 (CEO) と Tarek氏 (CRO) によって共同設立されました。Amr氏は投資銀行業務と株式調査で 20 年以上の経験があり、エジプトで投資銀行を共同設立し、後に MENA 地域の大手機関投資銀行である Arqaam Capital に買収されました。Tarek氏は、Barclays Bank、Piraeus Bank、米国を拠点とするフィンテック・スタートアップである Camino Financial で約 20 年間金融業界に携わった後、blnk に入社しました。Camino Financial では、創設チームの一員として最高信用責任者を務めました。

Chickin
起業家:Tubagus Wangsadisastra and Ashab Alkahfi
業種:食品・飲料
エリア:インドネシア🇮🇩

事業内容:
2020 年に設立された Chickin は、農家がより効果的に農場を管理し、家禽の買い手とつながることができるようサポートしています。同社は、クラウドベースのツールと組み合わせた高度なテクノロジーとスマート農機具を提供し、気候制御、機器の監視、家畜の生活環境など、農場管理のあらゆる側面を農家が測定して最適化できるよう支援しています。農家からの膨大なデータを活用して、農家との直接契約を促進し、企業やレストランへの家禽製品の販売代理店としても機能しています。現在、Chickin は家禽バリュー・チェーン全体で何千人ものユーザーにサービスを提供しており、East Ventures、GGV Capital、ABD Ventures などの地域のトップ投資家から資金提供を受けています。

企業概要:
Chickin は、ブラウィジャヤ大学の卒業生である Tubagus氏 (CEO)、Ashab氏 (President)、Ahmad 氏(CTO) の 3 人によって設立されました。連続起業家であるこの 3 人は、大学 2 学期に Chickin のアイデアを練り始めました。Tubagus氏は国際関係論を学び、学生が運営するインキュベーターである MW Brawijaya で 3 年以上過ごし、最終的にはプレジデントになりました。この間、彼は廃棄物管理のスタートアップである Buangdisini も設立しました。Ashab氏は農業技術を学び、MW Brawijaya のメンバーでもありました。Chickin のアイデアを練る中で養鶏農家が直面する問題点をより深く理解するため、Ashab氏は自らの養鶏場の設立を主導し、Tubagus氏は彼とともに数年間その農場を運営し、中部ジャワの地元農家から学んだ後、2020 年に Chickin を立ち上げました。

East Africa Foods
起業家:Elia Timotheo and Diana Michael
業種:マーケットプレイス
エリア:ケニア🇰🇪

事業内容:
2013 年に設立された East Africa Foodsは、小規模農家から新鮮な農産物を集め、非公式の小売店やスーパーマーケットを含む都市部の企業に直接配送しています。アフリカの食品供給のサプライ・チェーンは、仲介業者が多いために非効率であり、価格の高騰と大量の食品廃棄が問題となっています。これらの非効率性に対処することで、農家の市場アクセスを改善し、競争力のある価格で最高品質の農産物を顧客に提供することを目指しています。同社は現在、タンザニア全土の 1 万人を超える農家と連携し、7,000 を超える小売業者にバナナ、ジャガイモ、タマネギなどの食品を供給しています。

企業概要:
East Africa Foods は、Elia氏 (CEO) と Diana氏 (CFO) によって率いられています。Elia氏は起業家一家に育ち (母親は食品事業を経営)、自身も若い頃から起業家でした。Diana氏は、KPMG タンザニアで上級監査人として勤務しながら、創業以来、会社の財務を管理し、2017 年に East Africa Foodsにフルタイムの CFO として入社しました。

Insider
起業家:Yuri Gricheno and Carolina Matsuse
業種:E-commerce
エリア:ブラジル🇧🇷

事業内容:
2016年に設立されたInsider は、カジュアルウェア、下着、アスレジャーウェア向けに、防臭、防汗、通気性などの高度な繊維技術を使用して高品質の衣類を製造しています。品質、持続可能性、顧客満足度への取り組みにより、Insider はブラジルの必需品の E-commerce市場のリーダーとしての地位を確立しました。100% オンラインの直接消費者モデルを運営する Insider は、ファッション業界を変革しています。

企業概要:
Yuri氏とCarolina氏は共通の友人を通じて知り合い、2人の多様な経歴を組み合わせてInsiderを設立しました。元プロテニス選手のYuri氏は、学業とスポーツの奨学金を受けて、米国のフェアリー・ディキンソン大学で国際関係を学びました。Carolina氏は、ブラジルでトップクラスの工学部である航空技術大学(ITA)を卒業し、ボストンコンサルティンググループのほか、ユニコーンスタートアップ企業であるQuintoAndarとUberで働いていました。2人の専門知識とビジョンの共有が、Insiderの成功と持続可能なファッションにおける継続的なイノベーションを推進してきました。

Matta
起業家:Mudiaga (‘Mudia’) Mowoe
業種:マーケットプレイス
エリア:ナイジェリア🇳🇬

業務内容:
アフリカの製造業は3,600ドル規模の市場があり、原材料は代理店、販売業社、屋外市場のネットワークを通じて調達されています。製造業社は生産プロセスに必要な原材料を確実に調達することに苦労することが多く、サプライヤーは在庫がある原材料の需要を正確に把握できていません。Matta は、化学薬品、成分、原材料、商品の B2B マーケットプレイスで、製造会社を、製造プロセスに必要な原材料を提供する代理店、販売業者、輸入業者、サプライヤーのネットワークに接続する役割を担っています。同社はまた、融資および物流サービスも提供しており、2022 年にナイジェリアで立ち上げられて以来、南アフリカ、コートジボワール、セネガルにも拡大しています。

企業概要:
創業者兼 CEO の Mudia 氏は、世界的な化学品メーカーのカントリー・マネージャーとして勤務していた際に、 Mattaのアイデア を思いつきました。当時、顧客から受けたリクエストの大半は、自社が製造または販売していない化学品の供給に関するものでした。この経験から、市場の不透明性と発見の欠如について理解を深めることになります。その後、彼は従来の化学品流通ビジネスを立ち上げましたが、特定した問題を解決するには化学品サプライ チェーンの流通業者やその他の関係者を集約したマーケットプレイスを立ち上げる必要があることに気付き、現在のビジネスモデルの構築に至りました。

選出理由:
Mudia氏は、アフリカの製造サプライチェーンで深い業務上の専門知識を培った後、Matta を設立しました。この専門知識を活用して、5 カ国で運用可能なマーケットプレイスを構築し、強力なユニット・エコノミクスを維持しながら GMV(流通取引総額)を飛躍的に増加させることができました。彼はこれらの全てを 24 ヶ月以内に実現しています。しかし、マーケットプレイスはMudia氏の野望の始まりにすぎません。彼の目標は、アフリカ最大の商品取引プラットフォームを構築することです。彼はシカゴ商品取引所と Vitol や Trafigura などの多国籍商品取引業者を組み合わせたものの構築を目指していると語っています。アフリカ大陸自由貿易法 (AfCFTA) に支えられたこのようなプラットフォームは、大陸での製造方法を変える可能性を秘めています。

"それは非常に大きな野望だが、Mudia氏に会えば、彼にはそれをやり遂げる意欲と専門知識があると確信することができるのです。" ー Derin Adebayo(選考会 マネージャー)

Pickup Coffee
起業家:Diego Lorenzo and Jaime Gonzalez
業種:食品・飲料
エリア:フィリピン🇵🇭

事業内容:
2022 年に設立された Pickup Coffee は、フィリピンのコーヒー市場における手頃な価格と品質のギャップを埋めることを目指しています。同社は、全国に数百あるコーヒーカートの店舗で、手頃な価格で簡単に入手できる高品質のコーヒーを提供しています。Pickup Coffee の消費者は、ウォークイン、Pickup Coffee アプリによる事前注文、配達の 3 つの簡単な方法でコーヒーを注文できます。Pickup では、アイス・スパニッシュ・ラテやアイス・ホワイト・モカなどの最も人気のあるドリンクを含む、さまざまなドリンクとスナックのメニューを提供しており、いずれも 1 杯 2 ドル未満です。

企業概要:
Pickup の CEO 兼共同創設者である Diego氏 が、会社を設立する最初のインスピレーションを得た後、フィリピン人に成功をもたらすビジネスを構築するという使命を掲げ起業家の道を歩み始めました。一方、Jaime氏 はフィリピンに住むスペイン人の駐在員で、職業はエンジニアです。Diego氏と出会い、フィリピンでのコーヒーのチャンスについて聞いた後、Jaime氏と Diego氏は、他の 2 人の共同創設者とともに、フィリピンでより手頃で高品質のコーヒーの選択肢を立ち上げるためにチームを組むことを決めました。

選出理由:
Diego氏とJaime氏は、ビジネスを冷静かつ類まれなほど的確に把握しています。店舗の 1 平方フィートあたりのコーヒーの売上から溶接作業のコストまで、あらゆる詳細や指標を持ち合わせています。これは、わずかな利益で勝ち取ったセクターの真の優位性です。我々は、知的な力と謙虚さを「発揮」する創業者を好みますが、この 2 人はその両方を十分実現しています。

"コーヒーカートは、一般的なエンデバー起業家とはまったく似ていませんが、これらのコーヒーカートは平均的なものとは全くかけ離れています。私たちは、Diego氏 と Jaime氏が世界クラスのビジネスを構築するのを支援できることを嬉しく思っています。" ー Marc Cho(選考会 シニア・マネージャー)

Submer
起業家:Daniel Pope and Pol Valls Soler
業種:B2B ソフトウェア
エリア:スペイン🇪🇸

事業内容:
2015 年に設立された Submer は、より効率的で持続可能なデータセンターへの道を切り開いています。特許取得済みの浸漬冷却システムにより、顧客は IT ハードウェアを、空気より 1400 倍も熱伝導率が高い Submer の非伝導性で生分解性の冷却液に直接浸すことができます。このソリューションにより、トップ クラスのハイパースケールおよび政府機関の顧客を含む同社のクライアントは、エネルギーと不動産のコストを 50% 削減し、冷却運用経費を 95% 節約し、水の消費量を 99% 削減し、コンピューティング密度を 10 倍に高めることができます。

企業概要:
Submer は、Daniel氏 (CTO) とPol氏(CSO) という 2 人の義理の兄弟によって設立されました。シリアルアントレプレナーであるDaniel氏は、16 歳で最初のビジネスを開始しそれを数百万ドル規模のデータセンターに成長させ、2009 年に Telefonica に売却しました。ヨーロッパの大手通信会社やサーバー・ホスティング・プロバイダーの技術チームを 10 年近く管理した後、彼はデータセンターの冷却方法を改革するチャンスを見出しました。Daniel氏は、創設者と運営者の両方の経験があり、有名な地元のインキュベーターで働いた経験のあるPol氏を採用しました。大学在学中、Pol氏は、同じ興味を持つ人々を結びつけるアプリ Joiner など、いくつかのプロジェクトを設立しました。大学卒業後は、有名な地元のインキュベーターである La Salle Technova で 2 年間働き、その後 FXStreet で 3 年間勤務し、プロダクトマネージャーから同社の CPO に就任しました。

Viridi Parenti
起業家:Jon Williams
業界:スマートシティと気候
エリア:ニューヨーク州西部🇺🇸

事業内容:
Viridi Parente はラテン語で「グリーン・ペアレント」を意味し、リチウムイオンエネルギー貯蔵技術を主流にすることを目的に設立されました。このアプローチでは、リチウムイオンを主成分とする信頼性が高く安全なバッテリーを作成します。10 年以上にわたる研究開発を経て、Viridi は、ゼロカーボンの未来に向けた道のりに不可欠な要素となる、フェイルセーフバッテリー エネルギー貯蔵システムの開発に成功しました。リチウムイオンバッテリーは、エネルギー密度が高く、再充電可能であるため、さまざまな電子機器で広く使用されています。今日、Viridi のシステムは、産業施設や医療施設から商業施設、自治体、住宅ビルまで、さまざまな環境での大規模なアプリケーションに対応できる唯一のソリューションです。

企業概要:
Jon氏は ViridiのCEO 兼創設者で、30 年以上にわたって環境分野に携わってきました。Viridi を設立する前は、米国とカナダで環境修復と旧工業地帯の再開発を専門とする企業グループである OSC Holdings, Inc. を所有し、経営していました。Jon氏のキャリアの前半は産業革命の負の遺産を取り除くことに集中し、後半は彼の時代を何十年も超えて存続する技術と関連産業の構築と開発に注力します。

5月に行われた国際選考会で選出されたエンデバー起業家の紹介は以上です。今回の国際選考会では、エジプトの消費者金融格差の解消から、インドネシアの農家の農場管理の効率化支援、フィリピン全土での高品質で手頃な価格のコーヒー販売製造まで、多様な企業が選出されました。多様でありながらも一貫して大きな影響力を持つビジネスを手がける起業家を新たにエンデバーとして支援できることを嬉しく思っています。
 
来月も様々な起業家をご紹介していきます。どうぞお楽しみに!

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