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物語文を個別化する #171


1.一斉授業するのが辛い 

 3学期の学習を考えています。子どもたちの頑張りを想像しながら授業のことを考えるのは楽しいです。昨年末一斉授業をしていて、ついていけなくて苦しんでいる子と早く終わって退屈している子を見るのが辛くなっている自分に気づきました。こんな授業をしていてはいけないという自己嫌悪です。「個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実」を目指して授業を変えていきます。今回は、3年生の3学期の国語「モチモチの木」を例に、授業を個別化していきます。算数と社会も考えたので、それ次号以降をお待ちください。

2.個別化された学び

 「個別化された学び」というと「個別指導」と勘違いされる方がいますが、違います。
 「個別化された学び」出典は『学びの中心はやっぱり生徒だ!』(新評論)です。

 「個別化された学び」の四つの特徴は「声」「共創」「他者との共同構築」「自己発見」です。児童自身が何をどのように学ぶのかを決めることに関わり、評価基準も児童と共に作り、他者との関わりをしながら、学び手としての自分について児童が理解していくというものです。最初からこれを目指すのは難しいので、まずは小さく始めて、個別化された学びを目指してきました。

3.どのように学ぶか選ぶ

 何を隠そう、物語文を個別化するのは初めてです。「どのように学ぶか子どもが決める」というと、かなりハードルが高いので、今回はおおまかな流れを書いたものを子どもに見せ、それを修正する形にしてみます。


  • 最初と最後の活動は指定し、それ以外はどこからやってもよい。

  • 8時間と時間数を示し、それまで学習を終えることを示す。

  • 自然と他者と協働する場面を意図的に作る。

  • 基本的にロイロノートで学習を進める。(タイピングが苦手な子はプリントを用意しておく。)

  • 最後のまとめの形は自分で決める。


最初の活動 しょうかいカード


ロイロノート「共有ノート」を活用し、友だちと会議をする

4.評価基準を共創する


 自分で評価をします。基準も、学習のスタート時に教師と相談しながら自分で作ります。学習が終わった後、評価を選び、「なぜその評価にしたか」を書きます。
 教師が一方的に判断する評価ではなく、自分の学びを自分で評価する仕組みに変えていきます。

5.教えるべきことは教える

 子ども任せではありません。教えるべきことは、授業の最初にミニレッスン(5~10分)として教えようと考えています。

・「語り手」と言う言葉と存在
・登場人物研究で大事なことは?
・「せいかくを表す言葉」や「気持ちを表す言葉」
・作者のことや作者の他の作品

6.教えてください

 みんな授業を「個別化」していくことに関しては駆け出しです。私もです。この進め方に対して、もしアドバイスがあれば教えてください!

7.他の単元も個別化を目指す

 「宝島のぼうけん」「ありの行列」「これが私のお気に入り」「わたしたちの学校じまん」の計画も考えました。


 以上、エンチャントでした。

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