評価のこと、学びの責任のこと #160
12月23日の朝6:00~とあるプロジェクトのミーティングがありました。前日夜は2学期の納め会で、深夜0時頃に寝ましたが、起きることができました。
1.フラクタル・ラーニング・プロジェクト(仮)
このプロジェクト名は造語です。フラクタルとは、「部分が全体と相似(自己相似)となるような図形」という意味です。職員室と教室は入れ子構造になっているという意味です。教室の学びをよりよくしていくためには、まずは職員室から変わっていかないという意味です。例を挙げると、「子どもたちの主体性を伸ばす」と言いながらも、まずは先生が主体的じゃないという状況です。他にも、子どもに「挑戦しよう!」と言うわりには、先生方が新しい挑戦を怖れているという状況などもあります。職員室の先生方にどう働きかけていけば、まずは職員室が変わるんだろうということを考えていくプロジェクトです。先生も子どもも自分の学びに責任をもって、イノベーションを起こしていくことが目標です。
2.評価のこと
ミーティングでは、「評価」についての話が多くされました。評価、通信簿のシステムに問題があることに多くの教師が気づき始めていると思います。しかし、実際にどうしていけばいいか分からないことや大きなシステムの変更へはそう簡単に踏み出せないことが影響して、惰性で出しているのが通信簿ではないでしょうか。
「評価」とかという言葉から連想されるイメージは固定化され過ぎているという発言があり、とても共感しました。「評価」=通信簿をつけること。その中で1番大切にされているのは、ミスがないことや、親の納得感(クレームをいわれないことであるのではないかと。
また、「通信簿のレッテル評価にまみれ始めた1年生」の話がありました。やる気マンマンの1年生、2学期から始めて「◎」がつくようになった。そうすると、「◎」の数を数えて比べ合うようになる。いくら大事なことは「◎」の数じゃないと説明しても、やっぱり数えますよね。
単元の最後に総括的に評価をして、通信簿を渡すシステムに見直しが必要だと強く思いました。通信簿は渡して終わりじゃない。学期の最終日に通信簿もらって、一方的に評価されて家に帰される。どうしてそういう評価になったのかを考える時間もない。本来であれば、その評価について自分で見つめ直す時間をゆっくりとるべきです。
評価の目的は、「教師が判断して、保護者に通知する」ことではなく、「子どもの学びを最大化すること」「教師が自分の指導法について見つめ直しよりよく改善すること」です。評価を通して、子どもたちが今の現在地を確認して、目的地を再設定し、「成長、学びを最大化する」ことができるようにしたい、そんな話をしました。
どうしたらいいかという案
通信簿を渡した後が本来大事なのに、渡しておしまいになってしまっているという問題点について、職場で共有する
通信簿を渡すなら最終日ではなく、1週間前に渡す。(これは個人では無理そうだ。)
それを踏まえて、子どもが自己評価をする。(これは個人でできる。)
総括的評価よりも形成的評価を大事にする。(個人でできる)
最後に評価するのではなく、過程で評価する。(個人でできる)
ふり返りは、点数や文章に書くだけではなく、対話の中で言葉でふり返りをする。(個人でできる)
子どもとルーブリックを共創する(個人でできそう。)
3.学びの責任のこと
大人にとっての校内研。子どもにとっての授業。
自分の学びに責任をもつために、どう働きかけていけばいいかという話をしました。
まずは「校内研」は、全体で決められたテーマのもとで、指導案を書いて研究授業をして協議をするというイメージが強い。この構図自体に、お客さんが生まれやすいという欠陥があると考えます。テーマは自分で決めるべきだし、研究授業は全員がやる必要がある。研究授業は大きくイベント的に一回やっていおしまいではなく、一年間毎日研究をして、普段の授業を見合う方が意味がある。しかし、この構造から抜け出せない。校内研究のテーマを、個人個人設定するというチャレンジに対して、不安を感じて反対意見を言う先生方が多い。自分の考えを持てない、余裕がない先生方にどう働きかけを行っていけば、考え方と行動を変えていくことができるのか。
どうするかの案
小さなチャレンジも大きな一歩であると認める
テーマ決めやどんな取り組みをしたらよいかを、常にアドバイスしたり、得意な人につなげたりする存在をつくる。(この役を私がやりたい)
まずは小さく始める。(空き時間に授業を見合う先生を作る)
先生方が学びに責任をもてるようになるには、「余裕」が必要である。余白の時間をつくり出す。
4.どうしたら先生は変わるか
「縦展開より横展開をした方が早い。」という話を聞いて確かにそうだなと思います。全体でそろえてやったり、変化を待ったりしていると変わるものも変わらない。まずは自分自身が小さく始め、その実践を共有する。興味がある先生たちと自主的な勉強会をして、一緒に取り組んでいくのがスムーズだなと思いました。
以上、エンチャントでした。
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