インナーでも、1枚でも着られるトップスが欲しい Vol.2-インナー編 #enamu解体新書
こんばんは。
急激に冷え込み、やっと秋物を着れると喜んでいたのも束の間、もうすぐそこに冬を感じる寒さで、だんだんと秋という季節が短くなっていっている悲しさを感じているenamuのデザイナーenです。
皆さんは季節の移り変わりに何を感じていますか?
前回、初回のご挨拶とともに、私にとっての”いい服”についてのお話を書かせて頂いたのですが、作り手の気持ちばかりを綴って、そもそも何故enamuで既製品を造ることになったのか。という内容を書き忘れたことに気付きました。
なので今回は少しだけその話に触れてから、商品について綴りたいと思います。
ーenamuとは?
enamuはAI自動採寸のシステムでオーダーメイドアイテムを提供するために誕生したブランドです。
そしてそのシステムの封切りに選ばれたのが、スラックスタイプのパンツ。
簡単な撮影だけで、オーダーメイドパンツを作る事ができるなんて!なんてお手軽になったのだろう…と、関係スタッフながら驚きが隠せません。
数年前、Fashion Tech を世の中に広める先駆けとなったゾゾスーツに色んな意味で衝撃を受けていた私が、まさか同様のAIオーダーの仕事に携わらせてもらえるなんて!
時代の進歩にいつまでも付いていける自分でありたいと思うばかりです…。
そんな私の話はさておき、
enamuは ”オーダーメイドブランド” と ”既製品” の2軸あるブランドなんです。今回この記事で綴っていく内容は、オリジナルで展開する既製品のお話。
オーダーメイドアイテムに関してのお話もまた時間を作って綴りたいと思います。AIオーダーに関して興味のある方はブランドのホームページをのぞいてみてください。
ーenamuの既製品
enamuの既製品は、先ほどご紹介したオーダーメイドパンツとのコーディネートを考えたアイテムを中心に展開しています。
自分のサイズにあったパンツを着用することで、出来合いの商品では気になる体型の悩みを緩和したり、コーディネートの幅をひろげられるようになる考え、そのコーディネートをサポートするアイテムを展開していくことが、enamuの既製品の目的です。
誰もが1つは抱えている、ファッションの悩みにフォーカスをしながら、各デザインごとに異なるアプローチをしていくので、気に入るアイテムを見つけて頂けたら嬉しいです。
それでは各アイテムについて。
ーハイネックインナー
1つ目のアイテムは、”肌触りが心地いい。ハイネックインナー”
形はいたって ”普通” どこにでもあるごく普通のハイネックインナー。お世辞にもデザイン性の高い商品とは言えないアイテム。でもだからこそ、オーダーのパンツ合わせで着た時に素敵に見えるよう工夫した1枚。
そして、このアイテムは店長の森が店頭で集めた ”お客様の声” から生まれたインナーでもあります。
”インナーでも、1枚でも着られるトップスが欲しい。”
お客様から質問でよく聞くのが ”このインナーは1枚では着られないのか?” という声。
確かに私のクローゼットにもインナーにしか着れない ”ザ・インナー” がいくつかある。しかも意外に量ばる。
今までインナーはあくまでインナーなのだと思っていたが、それを1枚着のトップスとして着れる存在が欲しいといわれ、”そもそもどこからどこまでがインナーなのだろうか?”という疑問からこのアイテム企画が始まった。
enamuのものづくりで大切にしているキーワード。
ーkeywordー
素材へのこだわり
シルエットへのこだわり
サイズ感へのこだわり
ものづくりをしている方からしたら、何を当たり前なことを…。と思われるかもしれません。
安価で機能的な商品が多く出回っている昨今、enamuとしてより良いものづくりをしていくためには、ごく普通のアイテムをいかにお客様目線でこだわりを持って仕上げていけるか。
そんな、地味で細かいことが一番大切なのではないかと個人的に考えています。
ここからはそんなこだわりの話。
ーハイネック・素材へのこだわり
enamuの素材は日本素材を日本縫製で仕上げ、日本製にこだわったモノづくりをしています。ですが今回お話しするのは、素材の産地へのこだわりではなく素材選に関して。
まずは考えたのが、アイテムに適した厚みの生地であること。これは当たり前の事ですよね。
インナーとして着る時やトップスインした時にゴロつかない ”薄さ” と トップスとして一枚で着る時にボディーラインを拾いすぎない ”厚さ” の両立ができる厚みにこだわりました。
そして展開するアイテムとの ”調和のとれた素材。” を選びました。
皆さんにも、こんな経験がありませんか?
寝坊した朝にバタバタと準備をして家を出たら、上に羽織ったコートだけ素材感が違って、ちぐはぐなコーディネートになっていたこと。
ワントーンコーデをしたいのに素材感がマッチしなくて何故か、かっこよく決まらなかったこと。など…
私の中で、素材感の調和は洗練されたコーディネートを組むうえで、とても大切な要素だと考えています。
そこに加えて ”素材の混率” にもこだわりました。
敏感肌で暑すぎても、寒すぎても肌荒れに悩む私には、若いころポリエステルのインナーをヘビロテしていて、肌荒れが悪化してしまった苦い過去があります。
悪化の原因は、吸湿発熱性の高い合成繊維を長時間着用していたこと。
吸湿発熱性の高い素材は、その特性によって肌の水分が蒸発していくので、知らぬ間に肌が乾燥し、肌環境の均衡が崩れてしまったため。
それからは、なるべく天然繊維のインナーを選ぶようにしています。
ただ、enamuのアイテムとして展開を考えた時に天然繊維の持つ素材感では求めている着心地と風合いを出すことが難しく、最終的に行き着いたのが再生繊維であるレーヨンでした。
レーヨンは、天然素材ベースの原料から出来ていて、化学繊維に分類されますが、ポリエステルと違い保湿力の高い素材です。
生地によってはポリエステルの30倍近くの水分率があるそうです。
そんな保湿性の高いレーヨンは、しなやかな落ち感と光沢感があり、見た目も上質なので今回のenamuの企画に採用。
見栄えだけでなく、品質と機能性との ”バランスの取れた素材” こだわっています。
ーハイネック・シルエットへのこだわり
次はシルエットに関して。
インナーとしても、1枚着としても着られるトップスを作るうえで、シルエットはとても重要で、体型をただ拾わないように大きめに作ればいい!っていうものではありません。
オーバーシルエットの洋服も可愛いですが、enamuはそれぞれの体型にあったアイテムをより多くのお客様に提供できるようになっていきたいと思っています。
そのため、このインナーではゆとりの多いシルエットは避け、あくまでシルエットと丈感にこだわって、多くのお客様が気にされる腰回りがすっきりと見える分量感で仕上げました。
サイドのスリットが適度に開くことで、腰回りをすっきり見せます。また、身幅の寸法にこだわることで縦のラインが際つシルエットになっており、シュッとした印象に。
また、後ろ身頃の丈をヒップライン下に設定をすることで、腰回りのボディーラインを拾わず、横から見た時のシルエットともすっきり。
そう。このインナーのシルエットは、腰回りのお悩みにフォーカスを当てた作りにしています。
私も年齢とともに背中や腰の肉付きが気になりはじめ、自分自身どうしたら、ジャストサイズインナーを1枚着として着たくなるのか。という目線で仕上げた1着です。
ーハイネック・サイズ感へのこだわり
enamuのサイズ展開は少しだけ変わっています。
その展開の方法とは、お悩みに合わせたグレーディングを行っているという事。
既製品でサイズ展開を行う際には、グレーディングといって基本となる型紙から、寸法を変更して各サイズに合わせた型紙を作るのですが、enamuはフォーカスを当てているお悩みにあわせてアイテムごとにグレーディングピッチを変えています。
今回のアイテム関しては168㎝の標準体型のスタッフに着用をしてもらい、着用時のシルエットがベストバランスになるようにグレーディングピッチを設定。身幅よりも丈を大きめにグレーディングすることで、150㎝~170㎝くらいまでの方にベストバランスご提供できる様にアイテムに仕上げました。
こんな感じで、1着ごとにこだわりを込めて服作りをしてます。
【アイテム詳細】
ハイネックインナー
[お問い合わせ品番]
18-12-00060
[色・サイズ] 29ブラック(M/L)/16グレー(M/L)
[価格]
¥9,800(in tax)
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この商品は、店舗でご購入できますので興味がある方はぜひチェックしてみてください。
【店舗情報】
Tel:050-170-21126
〒451-0051 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番17号イオンモールNAGOYA NORITAKE GARDEN 1F
Open:10:00 ~ 21:00
気になった方はぜひenamuのサイトも覗いてみてくださいね。
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他のアイテムのお話はまた今度。
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