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こころままに綴る

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こころままに綴る日常、想い、詩。
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2020年6月の記事一覧

夢の中で

夢と現実が重なった世界に彼女はいた 人間でも死人でもない存在だった わたしが望めば静かに…

てるてる坊主

小さい頃はよくてるてる坊主を作った。 晴れて欲しい日の前日や 突然の大雨で庭から帰ってこ…

月の人

月の住人は静かに息をする 月の住人は遠く離れた青い地球に思いをはせる 月の住人は薄紫色に染…

蒼くて深い色に包まれる 決して揺らぐことのない穏やかな波 消えることのない魂の燈は黄金の…

行方の光

自分はどこを目指しているのだろうか。何になろうとしているのだろうか。この世界から自分とい…

さよならアリス

いつからか 自分が描いているままの絵は 仕事としては通用しないと知った。 それはそう。 今…

絵とことば

言葉にできないから絵を描くのに 言葉にできないといけない、みたいな風潮も感じたりする。 わざわざ絵を言葉で解釈しようとする人もいる。 それは全然、良い。素敵。 でも、個人的に一番嬉しいのはやっぱり「なんか好き」っていう、言葉にできない感情。 何が好きかなんて言葉にできなくても、なんかわかんないけど好きって思ってもらえることが何より。 それって、ちゃんと心に届いてるってことだと思うから。

夏の音

朝、独特な鳩の声で目がさめる まだ日が昇りきっていない冷たい空気を吸いながらラジオ体操に…

たぶん被害妄想

大人に理解されないのが怖い 自分の感じたことを伝えるのが恥ずかしい 意味わかんない、って顔…

いつかの記憶

日が暮れてほんのり暗くなった部屋の中で、ここがかつて海だったことを知る。 無数の魚が泳ぎ…

断捨離

心が満たされると同時に悲しくなるのはなぜだろうか 心が満たされると同時にひらいた扉へ飛び…

宇宙の風

風が吹く。 宇宙の塵を運んで風が吹く。 無重力。 無音。 永遠に続く気がした。 遠くから聞こ…

夜の散歩道

真夜中、土手の下を流れる川の茂みが揺れた。 鳥がいるのかと思い橋の上からじっと見つめてみ…

白い世界

リーーンという音とともに、あたりが雲に覆われ一面真っ白な世界になった。ひんやりとした空気に、ふんわりと漂う甘い香り。一切の音が消え、私の体は一歩宙に浮き、頭の中がクリアになった。 走馬灯のように映し出されては消える光。 いつまでも子供でありたいと願った自分の影。 時々夜がきて、朝になる。 聞こえるのは水の音とかすかな鈴の音。 そして鳥のはばたき。 ここはどこでもない世界。