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授業って「ジャズ」ってる。

みなさんは「ジャズ」と言う音楽を知っていますか?
私は良く知りません。浅い知識しかありません。でも授業が「ジャズ」ってる話をします。

止まりません。

1.私の音楽性。(中学編)

突然ですが、中学時代の話から始めます。

人生で最初に買ったCDが「慎吾ママのおはロック」だった私は、中学時代、雑誌「CDでーた」でJPOPの細かな流行の動きに注目するのが友達との楽しみでした。

その頃はまだ9mm Parabellum Bulletの特集を読み飛ばし(4人が暴れ、菅原が叫んでるおそらく初期のアー写は今でも覚えてる)、
EXILEの新曲に注目しMステを必ず見ることが当たり前だった中学時代。


高校受験対策のため、中2から急に始まった家庭教師の先生から、フジロック等の音楽フェスの文化を教えていただいたことで、今まで入ったことのない領域に足を踏み入れてしまいます。


the band apart 「K. AND HIS BIKE」
「POTSHOTの何かのアルバム」「Domino88の何かのアルバム」とか色々CD借りては、どうだったかを先生に報告する。

「じゃあ次の時までに、10-feetのBUZZINGの歌詞を訳してください。」という宿題。

おかげで志望校受かりました。
本当にその節はありがとうございました。

2.私の音楽性。(社会人になってから)

というわけで先生になりました。

大学の頃はフェスに行ったり、サークルでコピーバンドやってみたりで。お祭りが好きな感じで、ノリのいい大学生だったかもしれません。毎日リーチでロンで親っパネでした。



社会人になってから、これまで入ったことのない領域にまた入ることになります。

石塚真一さんによる日本のジャズ漫画です。ビッグコミックに連載されています。ただ、ただ面白い。

この漫画をきっかけで、ジャズのCDにも手を出すようになりました。ジャズってものを全く聞いてこなかった私に一番響いたのは、"即興"。アドリブです。

"即興"
型にとらわれず自由に思うままに作り上げる、作り上げていく動きや演奏、またその手法のこと。インプロヴァイゼーション、アドリブともいう。ただしインプロヴァイゼーションとアドリブを厳密に区別する者もいる。一般には、音楽・ダンス・演劇の世界において使用される語。 (ウィキペディアより)

3.「即興」のかっこよさ

即興音楽をとことん磨いていく様々な登場人物は、本当にカッコいい。
石塚さんの作画も、本当に音が聞こえてくるようなインパクトがある。
ジャズの世界で"花"を咲かせることのできなかった師匠と、技術はまだまだだが既に小さな小さな花を咲かせている主人公とのやりとりも、いろんなことを考えさせられる。

素人の私が思う「即興」のかっこよさは、
①演奏から溢れ出る技術力とパッション
②演奏者同士の熱いぶつかり合い
③それが一つの作品を仕上げていくということ

ジャズに敷居の高さを感じていましたが、
「ジャズ」=はげしい、熱い
と語る主人公の気持ちは何となくわかるレベルになったかもしれません。詳しいことは未だよく知りません。勉強します。

4.授業から「ジャズ」要素を見つける

ジャズに関わらず、アドリブ的なことを求められることは、誰にでも経験すると思います。

ただ"譜面"にかかれた通りに演奏することが求められ、それにとことん従事することが正解の場合もあれば、
演奏者自身のテクニックとセンスを思うがまま存分に爆発させたり、演奏者と掛け合いながら化学反応を生み出した方が結果、面白い時も。



しかし、即興はリスクを伴う。

それは、"下手したらとんでもなくスベってしまう"ということです。


学校の中では、校内研究を通して、より良い授業のあり方等の研究を毎年度行います。そこで取り組む研究授業では、45分間の授業展開という名の"楽譜"を一生懸命仕上げ、多くの先生方に参観されながら、チョーク片手に授業を"演奏"します。

楽譜通りに進むことで、これまで進めてきた研究の成果を参観してくださった先生方に見せつけることができます。
また授業者自身がも安心して、授業を進められます。スベることを求める大人は、その場にはいません。


でも、ここ近年、私が授業を参観するとき、用意した楽譜から逸れてしまい、思わぬ"即興"が求められる場面に一種の"かっこよさ"を見出していました。

「あれ、思ってたのと違うなぁ。」
「その反応は、予想してなかったなぁ。子どもたちは楽譜通りに演奏してくれない。」

このピンチをどう乗り切るか。
乗り切るために授業者は、これまで培ってきたテクニックとセンスを爆発させる。

「そうやって切り返すかぁ!すげえ、熱い!」

ここが一番面白いし勉強になります。楽譜通りにやるだけだったら、別に誰だってできる。

楽譜にはない即興の領域で、授業者と子どもたちとの化学反応、ハーモニーは教室の空気を熱くする。


「ジャズ」ってるなぁって。

5.最後に

Blue Giantの主人公は作中、めちゃくちゃめちゃくちゃ練習します。雨の日も風の日も雪の日も大晦日も元旦も。でも、師匠からは「もう花が咲いている」という言葉をもらいます。でも練習はやめません。

そんな学び続ける姿勢には、尊敬に値します。
明日からまたがんばります。

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