日本人はアメリカ人を使いこなせないのか

『Web、はてな、将棋への思い 梅田望夫さんに聞く(後編)』
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0906/02/news062_2.html
を読んだ。

大意、日本人はアメリカ人を使いこなせない。とあった。

 僕は知り尽くしているんです。アメリカに行っても難しいことを。社長が日本を離れた時に残った日本がどうなるかとか、1人でアメリカに来て英語圏で留学もしていない人間がサービスを開発して自分より優秀な人間を雇えるかというと、雇えるわけないよね。そんなことは彼が来る前から分かってるんだけど。

 僕は彼とそんな話もしますよ。でも彼は「本当かな」と言うんだよ。すべてを疑うということだよね、彼のアプローチって。

 僕が「シリコンバレーに来い」と言ったから、来たんじゃないかと思われている人が多いみたいなんだけど、彼が来たがったんだよね。彼が自分の目で、自分がどう通用するのか、シリコンバレーというのはどうなんだ、強いところ、弱いところはどうで、自分は何ができるんだと。

 でもそれは僕の専門。だから、「わたしは空っぽで、梅田さんの言うところを全部理解します」という取締役と社長の関係なら、僕が彼に2時間説明して、「分かった、じゃあ行かない」ということになってもぜんぜん不思議じゃないんだけど、彼はそういう人間じゃないんだよ。だから僕は好きなんだよね。自分にないものを持っているから可能性に期待している。

 僕は彼のやってることをずっと見てきましたけど、「こうやって時間かけてやっていくんだな、それをずっとやってると、一生って有限だからさぁ」とも思う。彼の良さと、「これは世の中でこういうことになっている、公式なんだよ」ということを受け入れる度合い、スピードみたいなものを、彼がどう学んでいくか。

 学んだからいいっていうんじゃないんだよ。そうでないことが、彼を彼たらしめているわけだしさ。

 だけど納得したから、近藤はもう、シリコンバレーに行きたいと言わないし。

 要するに、30歳まで日本に住んでしまった人間は、世界に行って大きなことをやりたいと思ったら、日本に組織を作って、時間をかけて鍛えて、新しいものを生み出すしかないと。そこに彼なりの挫折感があったのか、納得感なのか、それは彼に聞いてみないと分からないけど。

ならば、日本人は、どこに居たって上官となれない下士官止まりの人種なのか?
なんて思った。
まあ、タイプ6な日本は、『忠実な人』であって、使われキャラだけど。

でも、日本に勢いがあったときには、日本語しかできない社長の会社がアメリカに進出して行って、アメリカ従業員たちへの挨拶の締めで「ワン・プリーズ!」なんて言っていたわけだから(社長いわく「ひとつ、よろしく!」なんだそうです)、何か別の要素があるのかも知れない。

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