この段階3(=レベル3)までが、健全なタイプ6の状態です。
ただ、タイプ6の国、日本において、健全なタイプ6を示す日本人は、ほとんど見かけなくなってきています。
段階3
「健全なタイプ6はまた、自分が創業したり入社した企業に平等主義や共同体福祉への強力な理念を持ち込んで、その発展を助ける」
これで思い出したのが、
『小熊英二さん「もうもたない!? 社会のしくみを変えるには」|平成 -次代への道標|NHK NEWS WEB』
https://www3.nhk.or.jp/news/special/heisei/interview/interview_08.html
で語られていたエピソードです。
小熊英二さんは、「一つの企業の内部」「同じコミュニティーの中でぐるぐる回っている限りはみんな平等」「その処遇の平等性は、全社会的なものではなくて、個々の会社の内部でしか通用しないもの」と語っていますが、
これはタイプ6の記述の「少なくとも自分の職業か地方共同体での範囲に止まる」と一致したものです。
その上で、「自分が創業したり入社した企業に平等主義や共同体福祉への強力な理念を持ち込んで、その発展を助ける」ことを高度成長期のタイプ6日本人はしてきたわけです。
日本が右肩上がりで、今日より明日が輝いていた時代には、少なくとも大企業ではリソ&ハドソンの言うところのレベル3あたりの動きがあったようです。
さきほど、この状態のタイプ6をほとんど見かけなくなったと書きましたが、
『イオンリテール株式会社はサービス残業が横行する化け物みたいな会社|はてな匿名ダイアリー』
https://anond.hatelabo.jp/20220111032158
を書いた人は、もしかすると、この段階に該当するのかも知れません。「共同体や環境に潜む問題について他者に情報を流したりすることに努力」しているのからです。
でも、ただの不満表明であれば、もっと下のレベルになりますね。
これが組織内で動いていたら満点で「健全なタイプ6」と言えるのですが、それを求めるのは酷な気もしています。
これで状態が良くなってくと、その「友人仲間」が無限に広がっていき、「人類皆兄弟」のようになっていくのでしょう。
タイプ6・レベル3の話でした。