混沌に取り組んでいる愛媛の西予市

前回の「危機管理」に関連して、今回は、「危機管理」に頑張って取り組んでいる愛媛の西予市(せいよし)の話です。

『【愛媛から伝えたい】「殺人だ」緊急放流で怒り買った野村ダム 命を守る全国初の「愛媛モデル」』

では、
西日本豪雨によるダムの緊急放流で肱川が氾濫し、5人が犠牲となった愛媛県西予市の話が紹介されています。

西予市(せいよし)は1年前の西日本豪雨被害を踏まえ、国が今年から新たに始めた「警戒レベル」の発令を通常の自治体より一段階早めて運用する対策をとっています。そのため、市内全地域での避難所開設も早めとなります。
ただし、2019年6月26日にとった対策では、避難者はゼロだったそうです。
ある男性は「市は早め早めに避難を呼びかける。それはいい。しかし、それだと梅雨はまだ長いのに避難所を何度も行ったり来たりしないといけない。自分の目と経験で危険は分かる」と取材に対し答えたそうです。
なんだか、ただ単に「羮に懲りて膾を吹く」対策なような気もし始めます。ですが、文章を読んで行って感想が変わりました。
対応を変えたのは、市だけでは無く、西予市にある野村ダムでも対策を変えてきています。
1つ目が、緊急放流の3時間前には市や関係機関に通知すること。
2つ目は、通知文の中身を変えたこと。以前は、放流量を記載することに重きをおいていましたが、これを、「ただちに命を守る行動をとってください」など分かりやすく具体的な内容にあらためました。
3つ目は、放流量に関すること。放流量を以前のようにドンッドンッと段階的に上げるのではなく、より なだらかに上げるようにしました。


西予市は、地域による違いも大きいそうで、タイプ6が好きな一律の運用だとダムの被害を受けやすい地域と、受けない地域で、大きな違いが生じます。
西日本豪雨災害から1年、市は実際に梅雨を迎えて、基準やマニュアルをいかに現実に合わせて運用するかの難しさを学んでいるそうです。


タイプ6日本人の苦手とする未知や混沌と対峙している西予市の今後に注目したいと思います(地域性としてタイプ6以外の可能性もありますが、それでもお役所体質はタイプ6ですから)。

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