「最低賃金が上がるほど貧富の差が開く」日本は混沌が嫌いだからこういう話となると反発するけれど

『ニュージーランドは最低賃金が上がるほど貧富の差が開く』

ニュージーランドは毎年最低賃金が「政府によって」上げられる国だ。最低賃金が上がる場合、人によって以下のように命運が分かれる

・最低賃金のままの人は貧困になる
・最低賃金の上昇に合わせて給料が増えない人は貧困になる
・最低賃金の上昇と同じ程度に給料が増える人は貧困になる
(以下略)

日本でも最低賃金青上げることで人々の生活が豊かになるようなまやかしをのたまう人がいるが、はっきりいうと嘘だ。

(略)さて、最低賃金で働く人、というのはどういう人かというと、一言で言うなら「誰でもできる大して価値のない労働に従事する人たち」だ。そうでないならば絶対に最低賃金は無い(騙されていない限りは、だが)。

最低賃金が上がるとあらゆる物価にそれが反映される。

反映された物価はCPIによって計算されるが最低賃金の増加よりも大きくなる。

例えば貧困層が頼りにする主食の芋などは値段が3倍近くに上がっている。

一方で最低賃金が上がると雇い主は給料を上げたくないのでシフトを減らす。

最低賃金が上がると収入が増えるのではなく仕事が減る。

減った分を副業で補わなくてはならない。と言っても仕事間の移動にかかる時間や交通費などもあるのでその分以上に賄わなくてはならない。

最終的に時間が頭打ちになることで副業による収入増を狙った対策は頭打ちになる。

しかし物価は自分たちの最低賃金の上昇よりも早く上がり続けるので更に年収を増やす必要がある。

そこでホームシェアなどをすることになるが、これも部屋数や住宅の容積に成約がある上に、仲間がかけた途端に地獄に落ちるというオプションもついている。

つまり、貧困層は時間の制約、住宅の制約ともに物理的限界に到達していると言ってもいいだろう。

しかしいくら頑張っても物価の高騰を超えるペースで給料が増えることはないので絶対に貧乏にならざるを得ない。

あらゆる物事が頭打ちになったら次は何が起きるか

犯罪に手を染める、またはホームレスになる。

ニュージーランドではどちらも現在凄まじいペースで増加している。対外的な宣伝から驚く人も多いがニュージーランドは今治安についてはどん底に落ち込んだと言ってもいいかもしれないし今後さらに悪くなる。

店に車で突っ込んで物品を強奪するラムレイドという強盗は今年の6ヶ月ですでに例年の件数に迫っている。

これは私の肌感覚で書いているが、最低賃金を増やすことが一体社会にどういう影響が起きるのかはなんとなく見ればわかると思う。


これに対する はてな での反応

やはりというか混沌への反発が少しばかり出ている。
嫌な話を認めたくない人が一定数いる。

これ、どこかの総研がやっている「大胆予想」「とんでも予想」くらいに受け止めて、日本において起こりうる可能性のひとつと思っておけば良いと思う。
今の物価高だって「この機会にある程度大き目に値上げをしておこう」という動きだってあると思う。価格据え置きに我慢していた業界は今まで我慢していた分も値上げに入れているだろうし。

2023/07/27追記ここから
参考までに
日本の6月の消費者物価指数、前年同月比
たまご 35.7%
炭酸飲料 17.4%
ハンバーガー 17.1%
食用油 16.5%
アイスクリーム 12.0%
牛乳 9.6%
携帯電話 19.3%
宿泊料 5.5%
2023/07/27追記ここまで

だから「貧困層が頼りにする主食の芋などは値段が3倍近くに上がっている」のようなことが日本でも近い将来起こるかも知れない。

こういうことって「シュレーディンガーの猫」な感じで、動き始めて観測が行われる時点まで結果が分からないものなのかも知れない。
大概のことって事前準備をしっかりやっていたとしても確率的な成功しか得られないのだし。



日本はエニアグラムのタイプ6の国民性で、タイプ6は未知や混沌を嫌い、そこから目を背けようとする傾向がある。

それで混沌な物事を矮小化したり「大丈夫」で見ないようにする。
ニュージーランドの人は、「肌感覚で書いている」とのこと。
エビデンス無くとも、肌感覚であっても参考になる。

これは起こりうる未来の形のひとつであり並行世界からの警告とでも思って受け止めたい。というのが感想となる。

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