タイプ6日本人、失敗への恐怖感から来る依存という罠

前回『タイプ6社会の中の日本企業への処方箋』の続きです。

日本は、エニアグラムのタイプ6の国民性だと言われています。
タイプ6は、安心・安全・安定が重要な性格タイプです。

そんな、タイプ6日本人が、安心・安全・安定の外に出るには、サポートが必要なのかも知れません。
企業であれば、コンサルタント、
マンガ家であれば、編集者、というように。

ただ、タイプ6は、基本が内発的に動く人では無いので、常に依存という罠が待ち構えています。
これは、罠でもあり、誘惑と言う言葉に言い換えてもいいものです。

「安心・安全・安定の外に向かってみましょう」とうながされても、指示を仰ぎたくなる逆らいがたい誘惑が、タイプ6には常にあります。

ハーバードのリーダーシップの授業(日経ビジネスオンライン)
では、リンダ・ヒル教授がこのようなことを言っています。

「面白いことに、日本企業をコンサルティングすると、多くの社員から「このアイデアに開発する価値があるかどうか、どうやったら分かるのですか?」と質問されるのです。それこそ社内で縦横に議論するべきことです。答えは私にではなく、社内にあるわけですから。」

この文章からは、タイプ6文化とそうでは無い文化との間の温度差を感じることができます。
あなたは、この「多くの社員」が発した発言が、常識の無い、おかしなものだと感じますか?
日本は、タイプ6文化なので、タイプ6的な動きが止められることはまずありません。ですから、このような依存的な発言がなされることになります。


私は最近、noteの記事
うまくいく近道なんて、きっとない(平野太一)
で、けんすうさんの
「とにかく失敗したくなく、正解を知りたい、という人が多いと感じるなぁ」
という発言を知りました。

安心・安全・安定が崩れる「失敗」は、タイプ6にとっては悪夢なんですよ。
タイプ6は、とにかく失敗はしたくは無いのです。

昔、日本のサッカーに関して
「なぜか失点に対して過剰な恐怖感や失望感がある」
とサッカーのジーコ氏が指摘していましたが、

失点や失敗のたぐいに、タイプ6日本人は、過剰な恐怖感や失望感があるのです。少なくともタイプ6以外の国民性の人からはそう見えるのです。

その恐怖感や失望感から逃げるために、何ものかへの依存におちいる可能性がタイプ6には常にあります。

タイプ6日本人にとって、
サポート無く、一人、未知や混沌の荒野をさまようのは、嫌なことでしょうが、
だからといって、サポートがいれば、依存におちいる可能性があることを意識しておく必要があります。

前回の話では、そのような状況を、経営トップの「まずやってみよう」によって乗り越えた企業の話を紹介していますが、
気を抜けば、失敗を避けて成功を求め、依存におちいる可能性がタイプ6日本人(日本企業)には常にあるのです。

だからこそ、企業であれば、経営トップの姿勢が大事になるわけです。


今の時代を生きるタイプ6日本人へのアドバイスがあるとしたら、「まずやってみよう」になるのでしょうね。

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