関係性に生きる国、2つ

私的解釈を書きます。
エニアグラムで「関係性に生きる人」は、タイプ3・タイプ6・タイプ9です。

「関係性に生きる人」は、「周りを意識する人」です。

例えば日本はタイプ6の国です。

以下ある日の新聞記事(朝日6/11)です。

岸田文雄首相は10日、アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)でロシア批判を強め、アジアで同様の暴挙が起きぬよう連携の必要性を説いた。一方、中国の名指し批判を避けるなど、東南アジア諸国連合(ASEAN)が「一枚枚岩」ではない事情への日本の苦慮もうかがわせた。
ただ、日本にはジレンマがある。岸田首相は講演で、中国を牽制する表現を盛り込みつつ名指しで批判することは避けた。「力による一方的な現状変更」の否定にはASEAN・インドも賛同するが、中ロとの関係や制裁の必要性に踏み込むと慎重論や反発が広がることを懸念したからだ。
中包囲網の色彩を強めれば、遠心力が働 く。かといって、対中牽制を伏せ、FOIP(自由で開かれたインド太平洋)や米主導で5月に立ち上げた「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」を訴えても、何を目指すのか目標が見えにくい。外務省幹部は、ジレンマをこう語る。「ロシア批判をテコに対中牽制を強めようにも、秩序維持やルール順守を説き、力による現状変更への批判が精いっぱい」


タイプ6は周りとの関係性に生きています。
また、他人と関わるとき、相手の知(思惑・たくらみ)を気にして関係性を築こうとします。
いろいろ気にしながら、行動しているわけです。

当然、自分本位ではないので、周りを気にする分、主張は弱くなります。

この新聞記事を見ると、自分を出す前に周りの思惑を(どう反応されるか、何かトラブルにならないか、いろいろと)気にするタイプ6な日本人気質が国際関係の場でも出ていることが分かると思います。

※ 『日本人の交渉の癖
主張が弱いのは何も政治に限った話では無いです。なぜって日本国民がタイプ6文化の中にいるのだから。
紹介しているのは、ゲームの中での外国人との交渉において、初手を間違えたという話です。


もう一つ例を出すと、
アメリカはタイプ3の国です。
情(エニアグラムの場合は感情の他に、イメージを含みます)をもって関係を築こうとします。

2021年、東京オリンピックの開催が迫っている中で、日本は新型コロナの感染者数がなかなか減りませんでした。

このとき、デーブ・スペクターさんだっと思います。
「今なら、中止しても、イメージダウンにならない」
という意味の発言をしていたように記憶しています。

ロサンゼルス・タイムズのスポーツコラムニスト、ディラン・ヘルナンデス氏も、「ここで勇気をもって中止を宣言したほうが、日本らしいのではないか」
「仮に中止にしたとしても、イメージダウンには絶対になりませんよ」
と発言していました。

「イメージダウン」。

周りとの関係性をイメージや感情を用いて築くタイプ3の国、アメリカらしい言葉です。
タイプ3にとって、「イメージダウン」とは、とても恐れる状況を示す言葉なのです。

ただし、日本は同じ関係性に生きる性格でも、イメージは気にしていませんから、このメッセージは日本人には伝わらなかったと思います。


ちなみに、
日本人でもタイプ3の人であれば、イメージを気にして、自己イメージが傷付くのを嫌がります。

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