アメリカのコメディー映画を見て思うこと

アメリカはエニアグラムのタイプ3の国民性の国だと言われています。

タイプ3のは、『地位探求者(ドン・リチャード・リソ)』『達成者(レニー・バロン&エリザベス・ウエイゲル)』と言われる性格タイプ。

タイプ3は、成功と賞賛を求める性格タイプです。

今回は、そんなタイプ3の国、アメリカのコメディー映画を見て思うことを書いてみます。

アメリカのコメディー映画の中には、イタい人が主人公のものがあります。
ちょっと抜けている、あちゃー な人が主人公のものです。

それで、
なぜ、成功と賞賛を求める国で、こんな人物が主人公となりえるのか?なのですが、
自分の怖れているものが他人であれば、それは、娯楽となるからです。

タイプ3は賞賛から外れたことをすることを怖れます。そのような緊張感のある中で、他人の失敗であれば笑えます。ですが、その失敗が自分の身近であれば、次に失敗するのが自分かも知れず、緊張感は残ります。
ところが映画の中でのイタい人は、まるっきりの他人です。その人のイタさは、安心して笑えるものです。これは娯楽となりえます。

そこで、アメリカというタイプ3の性格が影響した映画ができあがります。
こういった映画は、タイプ6日本人からすると、アメリカ人ほど楽しめません。日本には、アメリカほどの賞賛に対する緊張感は存在しないからです。

もう少し、この話を続けます。

確かにアメリカのコメディー映画でイタい人が主人公の映画は存在します。
ですが、
その主人公は、イタいけども愛らしい人であったり、物語の最後はハッピーエンドであったりします。

次にこの理由を述べたいと思います。

主人公は、愛らしい人である理由は、映画といえども、見ている内に、主人公が身近となってくるからです。
タイプ3は、自分の身近にあるマイナスイメージを好みません。ですから、映画を見て、主人公を知り、感情移入していくほどに、主人公は愛すべき人になっていかなくてはなりません。

そして、それは、ハッピーエンドを求める感情ともつながるものです。

それと、もうひとつ、ハッピーエンドには意味があります。

タイプ3には、ある願いがあります。
それは、「どうしようもない自分を含めて、ありのままの自分を愛して欲しい」という願いです。
これは隠された願いです。
タイプ3は、ナンバーワンや、ナイスガイや、ヒーロー・ヒロインであるように努力しますが、ときにそれは無理な背伸びを伴うものであったりします。
そうではなくて、そのままの自分自身を愛して欲しいという願いがタイプ3の奥深くには存在します。
コメディー映画では、最後に、イタい、どこか抜けている主人公が、そのまま愛されハッピーエンドを迎えたりします。
これは、タイプ3にとっての夢です。理想の夢です。

ですから、アメリカのコメディー映画には、タイプ3の娯楽から夢まで、
タイプ3の求めるものが多く詰め込まれているのです。


そのようなことを、私はアメリカのコメディー映画を見ながら思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?