「コース修了型」の学習過程での想定外の対応について

前回の鏡リュウジさんの話で、
性格判定とタイプ6日本話が混ざっていたことを反省しつつ、文章は、あのままにしておこうと思います。

それで、前回の文章の中で

このような人が出てくる要因は、複雑だと思うけれどすぐに思う浮かぶのは、「コース修了型」の学習過程が増えたということではないか。
(略)
そこでは「テキスト」があって「段階別」の指導がされる。一定の知識が身に付くとライセンスが与えられるという仕組みだ。

高等教育においては、その過程で自分で独創的な発見や発想をする訓練を積ませられるのだが、カルチャーセンターや塾などではそこまではなかなかできない。

という部分があったので、それで思い出したことを書いてみます。

エニアグラムにおいても、「コース修了型」のワークショップでは、そのコースにおいての学習段階が設定されているので、それを踏み外すのは難しくなってきます。

これは、講師も受講生も、安心・安全・安定が大切なタイプ6日本社会の一員なので、それでも一定の理解が得られていると思います。

どこかで聞いた話で、ある人物がワークショップの中で、別のグループで学習した内容か、自分で読んだ本の内容と比べて質問したら、「そういったものには対応しません」「ここでは、ここの教え方に従ってください」という意味のことを返されたそうで、
鏡さんの言う、「独創的な発見や発想」なんて訓練されるどころか、タイプ6社会では、少しでも自分たちと違うものは、安心・安全・安定を揺るがすものとして否定されるわけです。

時間が限られた中で、予定された教えることを、兎にも角にも教えなくてはならない。という立場も分かります。

私が経験した話でいうと、あるワークショップのワークの中で、受講生の一人のかたが、あるタイプが成長したときに見せる発言をしていたことがあって、それに感動した私は、そこのところをもっと深堀りすべきだと思い注意を向ける発言をしたのですが、進行が決まっているという理由から却下されたことがあります。講師はよく知っている人でもあったのでギスギスした感じにならなかったのは良かったのですが、
こういったものは、講師の性格タイプと力量も関わってきます。

私が逆の立場でも、同じことをした可能性が高いと思います。

エニアグラムのワークショップを楽器の勉強会に例えると、
受講生が勝手に楽器を演奏をしだしても困るわけです。

そういった中で、受講生が講習中に勝手に楽器を演奏するようなことをしても、それとジャムセッション(即興演奏)しながらペースを乱さずワークを進めることのできる講師のかたもいます。

私はこういった即興的な対応ができないので(タイプ6のことをいろいろ言っているくせに、勝手に発言するくせに)、そういった即興をできる人はすごいと尊敬しています。

褒める話なので、名前を出してもいいと思います。私のいらぬ発言に、山岸さんという講師のかたがそういう即興をしてみせたことがあって、思い出すと頭が下がります(これを書きながら汗をかいています)。

こういうのは、講師の性格タイプと共に、当人の資質や日ごろの活動とも関係があると思います。性格タイプだけの話でもないとは思います。

あれこれ書いている私ですが、いざ教える側に回ることがあれば、杓子定規に教え出すのだろうなあと思ってしまいます。

即興演奏は好きではあるのですけども。

参考
性格タイプとは才能の向かう方向を決めるもの

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