にわかには信じられない京王観光の不正で思ったこと

京王観光が不正していたそうです。
乗客の数を偽ってJRに乗車料金を少なく支払う不正を繰り返していたそうです。

日本はエニアグラムのタイプ6の国民性だと言われています。
通常、タイプ6は集団に属して、集団に依存して生きています。
また、タイプ6は自分の所属する集団の維持管理に励みます。
これらは、タイプ6が求める安心・安全・安定のためです。

京王観光の不正事件、不正で浮いたお金を会社の利益にしていたそうで、
そういったところは、自分の所属する集団の維持管理に励むタイプ6的なものを感じます。

それにしても、ということは、集団的不正であったということで、すさまじい話ではあります。


ここで京王観光の説明を入れます。

京王観光(けいおうかんこう)は、京王電鉄を中心とする「京王グループ」に属する旅行業と保険事業を行う株式会社。
観光庁長官登録旅行業第10号。JATA(日本旅行業協会)会員、IATA(国際航空運送協会)代理店、日本船旅業協会会員、鉄道旅客協会会員でもある。

ちなみに、
京王という名称の由来は、東と八子を結ぶ鉄道であることから。

(ウィキペディアより引用・編集)

そんじょそこらの小さい会社では無くて立派な会社なんです。


ネットでは以下のように報じられていました。

京王観光はJRから委託を受けて自社で乗車券などの発売を行っていましたが、この仕組みを悪用して、実際の乗客数より少ない団体旅行用の乗車券を発券し、旅行当日は人数の違いが駅員などに分からないように乗車する不正を繰り返していたことが明らかになっています。
京王観光によりますと、乗客から受け取った料金とJRに支払った料金との差額は、会社の利益として計上していたということですが、不正の期間や金額、具体的な手口については調査を進めているということです。

『京王観光の不正 JR各社が発券業務委託を停止』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190131/k10011797331000.html

これにより、

JR側は、京王観光に委託していた乗車券などの発券業務を停止することを決めました。

とのことです。

タイプ6は、通常、安心・安全・安定を求める中で、ルールや法律を尊重します。
タイプ6は、自ら安心・安全・安定の外に出る行為が嫌いです。不安定や混沌と対峙する行為が嫌いです。つまり、判断や責任が嫌いです。そこで、ルールや法律などの規範に頼り、安心・安全・安定を確保しようとします。

そんなタイプ6なのですが、
タイプ6は直近の安心・安全・安定を大切にする傾向があります。
周りがルールや法律を無視している場合は、それに合わせた方が波風が立たないので・・、つまり、そのほうが安心・安全・安定なので、タイプ6は周りに合わせます。
未成年でも、周りが飲酒していたら、自分も飲酒する。
速度制限があっても、周りが速度違反をしていたら、自分も速度違反をする。
タイプ6は内発的規範が無いので、一度、流れができてしまうと、それに逆らうことができません。

京王観光の不正は、いつ始まったのか、どういう経緯で始まったのかは分かっていません。
ですが、一度流れができてしまうと、通常レベルのタイプ6は止めることができません。

タイプ6について、リソ&ハドソンはこのように書いています。

健全なタイプ6は、自分のまわりで何か不適切なことが起きていることを感じ取ったり、自分が関与している組織の中で他者が力を悪用していることを察知したりすれば、怖れずに疑問を提起する。(略)しかし、これから見ていくように、通常のタイプ6はこういった状況になると怖じ気づき、・・・

健全なタイプ6であれば、これを止められますが、
普通にどこにでもいる通常のタイプ6であれば、こういった状況になると怖じ気づきます。不正だと認識しても止めることができません。

臭いものに蓋をして、火中の栗を拾おうとはしません。


2019/04/26追記
現時点での事件状況です。

 京王電鉄の子会社・京王観光の支店が、JRから委託された発券業務を悪用して団体旅行で不正乗車を繰り返していた問題で、JR旅客6社の被害額が計約6千万円にのぼることがわかった。6社はすでに京王観光に対し、旅客営業規則に基づいて被害額の3倍にあたる約1億8千万円を賠償するよう請求した。 4/24(水) 18:55配信 (朝日新聞)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?