慎重に動くか、成功に走るか

日本はエニアグラムのタイプ6の国で、
タイプ6は、安心・安全・安定を好み、その反対の未知や混沌を嫌います。
そのため、減点思考になり、判断を嫌い、変化を嫌う傾向があります。
安心・安全であることは日本人にとってとても大切なものです。

アメリカはエニアグラムのタイプ3の国で、
タイプ3は成功と称賛を求めます。
そのため、効率重視で、アウトソーシングで人を使う傾向があります。
タイプ3は、成功と称賛のほうが、安心・安全よりは大切です。
ちなみに成功と称賛にはいろいろな形がありますが、アメリカにおいては、お金がひとつの指標となっているようです。

前回とりあげたディラン・ヘルナンデス氏を調べてみたら、
日本人の母親とメキシコ系の父親を持つ、アメリカ育ちのハーフのかただそうです。

調べている中で、日米の違いが出ている発言がありましたので、紹介します。
以下に紹介するのは2021年東京オリンピックを前にした記事です。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/83919

「日本がお金だけを最優先にしない国であることは、例えば、エンジェルスの大谷翔平選手を見ればよくわかります。大谷選手が渡米したのは23歳の時でした。メジャーリーグでは25歳以下の外国人選手は年俸制限がかかるため、彼のエンジェルスとの契約金は2億5000万でした。当時、2年入団を待って25歳になれば200億を超える契約金が待っていると予想されていましたが、彼は夢を追うために200億を蹴ったわけです。
お金優先のアメリカ人の場合、こんな判断はまず考えられません。大谷選手にとってはお金より夢が大切だったのです。
テニスプレイヤーの錦織圭選手も五輪について『死人を出してまで行うことではないと思う』と発言しました。つまり、日本人にはお金よりも大切にしているモノがあるのです。日本はお金だけを優先する社会ではないことを考えると、僕としては、五輪は開催しないほうが日本っぽい、開催することは日本の文化に反することになるのではないかと思うわけです」
「アメリカはとにかくワクチン開発を急ぎました。FDA(米食品薬品局)は少しでも早くワクチンを開発しようとファイザー社任せにしました。慎重に物事を進める日本はそんな動きを憂慮したのでしょう、自国で治験を行う必要性を感じ、一歩一歩きちんと進めて行きました。それが、現在、五輪を開催する上で問題視されているワクチン接種率の低さに繋がっていると思います。

僕自身は日本のようにきちんと物事を進める国があってもいいとは思うのです。2019年夏に訪日しましたが、新幹線が1分遅れたぐらいでJRが謝罪していたのには驚きました。アメリカでは飛行機は遅れるのが当たり前です。

しかし、きちんきちんと進める日本の対応は平常時には強みになると思うんですが、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制しなければならない緊急時では有効ではなかったのかもしれません。冷静過ぎる日本の対応は弱みになってしまったのではないでしょうか。

アメリカのようにアグレッシブな対応を取ることが急務だったのに、日本は急がなかったわけです。結局、それぞれの文化はその時々の状況次第で、良くもころぶし、悪くもころぶということではないかと思います」

文中には「慎重に物事を進める日本」という言葉がありました。
日本はエニアグラム・タイプ6の国です。
そして、レニー・バロン&エリザベス・ウエイゲルはタイプ6を『慎重な人』と呼んでいます。


最後が全てだと思います。

「結局、それぞれの文化はその時々の状況次第で、良くもころぶし、悪くもころぶということではないかと思います」

今後も、緊急時にアグレッシブな対応を取ることが急務な事態が起きれば日本は出遅れると思います。

そこは理解しておいたほうが良いです。
かれを知りおのれを知れば百戦あやうからず」です。

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