ネガティブな話とタイプ6

エニアグラムのタイプ5のAさん。男性です。
エニアグラムのタイプ5は『観察者』『傍観者』とも言われています。

ある日の職場で、Aさんは、年下のタイプ6(タイプ6は日本人の国民性でもあります)、Bさんと会話していました。私はなんとなくその会話に居合わせました。
始めは楽しい会話だったはずなのです。ところが話の中で、ふいにAさんが、「うちの職場は■■だよね」とボソッと重い声で語りだしました。
■■には、わりかしネガティブな言葉が入ります。
そばにいた私は、「ええ! そうなんですか!」と興味津々です。私にとって職場は安心・安全のタイプ6文化で、内部も統制されているし、とてもそんな感じはしなかったのです。どういうことなのだろうと二人の会話の続きに注目して聞いていました。

「外で食事をしていると、うちと関係している人たちの会話が聞こえてくるよね」「顔を知られていないっていいね。周りが自分たちのことをどう見ているか聞かせてもらえるよね」
どうやら社内的に「うちの職場は■■だよね」という話のようです。冷めた顔をして、さらにAさんは話を続けようとします。

それをタイプ6のBさんはさえぎりました。
「すいませんすいませんかんべんしてください!」
Bさんは耳をふさぎながら話をさえぎりました。

タイプ6は混沌やネガティブな話が苦手です。それでBさんはAさんの話をさえぎったのでした。

タイプ5のAさんとしては、『観察者』として観察した結果を淡々と語っていたにすぎません。タイプ5は、自分のいる職場のネガティブな話であっても事実を客観的に語ります。タイプ5は自分に対しても、ときに自分の不幸に対しても『傍観者』であったりします。

でもタイプ6のBさんにとっては客観的もなにも、不安にさせる話は聞きたくないわけです(これは通常の日本人もそうなります)。
安心・安全・安定が大切なタイプ6は、安心・安全・安定が崩れる話を聞きたくありません。
レベルの高いタイプ6なら、安心・安全・安定が崩れそうになれば、それを修復しようとするでしょうが、
通常レベルのタイプ6なら、それから目を背けようとします。
そんなタイプ6な態度が出たBさんの反応なのでした。

ちなみに私としてはAさんの話の続きを聞きたかったので、Bさんがさえぎって残念に思ったのでした。

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