エスカレーターは走ることを想定しておくべき

個人的にはエスカレーターは走れたほうが良いと思っています。
地震・台風による浸水洪水・噴火(そして電車の電光掲示板の注意喚起でおなじみのテロや、最近だと、どこかの国との戦争)などのある可能性のある国で、何か起こったとき、動いていようと止まっていようと、全員でドタドタと駆け上ったり駆けりたりできないと話になりません。
日本のエスカレーターには、そういった強度が求められています。

これは、防災と国防に関わる問題です。

地下の密閉空間で毒ガスが広がるなか、エスカレーターで悠長ゆううちょうに止まってなんていられません。
洪水などで地下鉄や地下街に水が浸水して、どんどん水嵩みずかさが増すなか、エスカレーターで悠長に止まってなんていられません。
火災で炎と煙が広がるなかでも、エスカレーターで悠長に止まってなんていられません。
繰り返しますが、エスカレーターには全員が走っても耐えられる強度が求められています。

また、
災害時には、エレベーターもエスカレーターも混雑すると思います。エレベーターを使えなかった体の不自由なかたは、もちろんエスカレーターを使用します。
このときのためにも、災害時にエスカレーターがまだ動いている場合の片側通行のルールを日頃から慣らしておいたほうが良いと思っています。エスカレーターはそういうものだと日常で理解させておいたほうが良いと思っています。
パニック時に、日頃と違う行動をとるのには無理があります(たぶん走る人が優勢になり、止まる人が押しのけられる)。他にも非常事態時には やることが増えます。そのやることに「他人への思いやり」を含める余裕は無くなります。皆、自分(と自分の家族)の命を優先させ他人まで思いやれなくなります。

別にこの「非常時に急ぐ人の片側通行のルール徹底」は難しいことでは、ありません。今の延長線上で、日頃からやっておけば、災害時にも、その延長線で片側だけ急ぐ人(急げる人)が通ることになります。緊急時でも急げない人は両手で手すりをしっかり持ちつつ道を空ければぶつかる危険性も低くなり、避難で皆が急ぐ中で まっている人がいても罵声ばせいをあびる可能性が低くなります。日頃から習慣付けておけば、右で止まるか左で止まるかで混乱が起きることもありません。さらには、エスカレーターが止まってしまった場合でも、片側をゆっくり歩く人、片側を急いで上がる人、に分けることが容易になります。災害時の避難がすみやかに行われることになります。
ですから、現状の片側通行は維持すべきだと思っています。
現状の片側通行で問題が起きているなら、災害時にはもっとひどい状態になるでしょう。やるべきことは、今ある片側通行の問題について、災害時を想定し照らし合わせながら、より軽減することです。

人がエスカレーターに合わせるのではなく、災害国においては、エスカレーターが人に合わせるべきです。

あえてエニアグラムのタイプ6日本とつなげて書けば、
なんで、安心・安全・安定が好きなタイプ6日本で、こういった不測の事態を考慮しないのだろう?とは思います。
もちろん、そういった不測の事態を考慮するのが苦手な国民性だということも分かっています。
安心・安全・安定が崩れた状態が嫌いなので、その可能性から目をそらしているわけです。

それで、現実が目の前に現れると、対処が遅れ、場合によっては手遅れになるわけです。


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