それで言えば日本人の多くは二流

『仕事において「質で勝負」は、二流の発想だと言われていた。』

わたしが若いときに先輩から言われたのは、以下のような言葉でした。
「「質で勝負」とか言っているうちは、二流。」

なぜこのようなことを言ったのか、私は先輩に聞きました。
「あえて言いますけど、質を高くして、効率を高めたほうが、業績あがりそうですけど。」

すると、先輩は言いました。
「それは別に間違ってないよ。」
「じゃなぜですか?」

「カンタンだよ。「時間をかけず質で勝負」、つまり効率よくやれる仕事って、自分が過去にやり方を見出したか、誰かがやり方を考えてくれた仕事でしょ?」
「まあ、そうです。」

「それって、過去を踏襲しているか、あるいは人から言われた通りやるだけだから、その人は兵隊ってことでしょ?」
「まあ、否定はしませんけど……。」

「まさか、それで一流だなんて、言うつもりないよね?」
「……。いえ。」

「新人なら、効率のいいやり方を追求させてもいい。平凡なサラリーマンなら「過去にやったこと」「人から言われたこと」をなぞるだけでもいい。」
「はい。」

「でも、一流、ってのは未知の領域で、新しいやり方、新しいビジネスを作るひとのことでしょ?30過ぎてそんなこと言ってたら、二流だといわれても仕方ない。」

それで言えば、
安心・安全・安定が大切なエニアグラムのタイプ6である日本人は、
その多くが二流となります。
これは政治家、経営者などのリーダー層も含めてのことです。

エニアグラムのタイプ6は、安心・安全・安定が崩れた未知や混沌が嫌いです。
なので、通常レベルのタイプ6は依存的と言われていて、
間違いの無い絶対的な「正解」を求めます。

日本の航空機産業が衰退した理由も、戦後圧倒的な正解がアメリカから押し寄せてきたので、それをコピーすることに夢中になったという話があります(記憶で書いてます)。

昔の日本の学者(どの分野かは不明)は、「横のものを縦にするだけで、ごはんにありつけた」という話があるそうです。
つまり横文字の英語などを縦文字の日本語にするだけで仕事がなりたっていたわけです。

野中郁次郎は、「日本の学問から、新しい概念がなかなか出てこない」と語っています。
それは、「日本から、新しいイノベーションはなかなか出てこない」とも似ていて、どちらも未知に対峙しようとしていないタイプ6な姿勢から来るものです。

「一流、ってのは未知の領域で、新しいやり方、新しいビジネスを作るひとのことでしょ?」
について言えば、国民性として、そういったものは苦手なのだということです。
なので、これはもう(国民性からはみ出た)個人に頼るしかありません。

それと
文中の
「過去を踏襲しているか、あるいは人から言われた通りやるだけだから、その人は兵隊ってことでしょ?
という言葉から思うのは、
タイプ6の別名に『忠実な人』があるということ。

「日本人は、兵隊向き」とも言われていますしね。

まあ、そういうことなのでしょう。
だから、以下のようなことになるのかも知れません(知らんけど)。

『“彼はすごくいい人だけど…”とグローバル企業で評価されない人の特徴
日本の優秀なマネジメント層に足りない資質』

私がアメリカやヨーロッパの本社に日本人の優秀層を推薦して送ると、よく言われるのは「千春、やっぱりだめだわ。彼はすごくいい人だけど、グレートじゃないよ」「いやいや、社長は(マネージャーではなく)リーダーじゃなきゃだめだ」と。


それにしても
はてな でのブックマーク数が少ないんですよねえ。

タイプ6文化圏に浸かる人には、読みたくもない話なんでしょうけども。

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