若者に求めるな!

新聞のコラムを読んだ。
コラムでは、始めに、オリンピックで活躍した若者を誉め、
それに続いて、

 翻(ひるがえ)って日本という国の国際な評価はどうか。日本の株式市場への海外投資家の関心が薄れていることに加え、国際会議に参加した人たちからは、かつてのように日本の主張に耳を傾ける場面が驚くほど減っているとの感想も聞かれる。

という話になり、
最後には、

 改革の起爆剤はどこにあるか。1つのヒントは若者が躍動したオリンピックかもしれない。オリンピックの代表は年次や年功では選考されない。日本はあらゆる組織で年次主義や年功序列がはびこり、萎縮する若者は多い。
 明治や戦後などの歴史を振り返れば転換期の改革は若者が主導した。コロナ禍に加え気候変動やデジタル化の加速など社会は大転換期にある。
 政、官、財すベての組織で若者を抜てきずる人事を断行したらどうか。ためらっている時間はない。

と書いてあった。

こういうのを読むと腹がたつ。

いつもは、若者を制限するような大人が、自分のできないことを若者に託す。

東京大学の第28代の総長だった小宮山宏氏は以前、教育でのアクティブラーニングなど創造性を重視するものについて、次のように語っていたそうだ。

今、世界が行って成功を収めている事、文科省の改革が行おうとしている事、というのは日本人が苦手としている事。
それを、若い人にやってもらおう、としている。

ここでも、日本人が苦手としている事を、若者にやってもらおうとしている。
ただ、このかたにその自覚があるのは、流石だと思う。


改革だって、破壊的イノベーションだってそう。

自分のやりたくないこと、自分で足りないことを、若者に託す。
自分の安心・安全・安定は変えないで、若者の安心・安全・安定を崩す。

昨年の新型コロナの出始めの頃には、「若者は比較的丈夫だから、早く若者に感染してもらって、集団免疫を付けたほうが良い」なんて意見さえあった。それを聞いた若者は当時ビビッていたと思う。なんてったって、新型コロナの情報がまだ無くて、未知の病気だったのだから。ダチョウ倶楽部のネタの「どうぞ、どうぞ」じゃ無いんだから。新型コロナを前にして、そんなこと言われてもね。
それで、今は、そんな話じゃないと分かってきたから、感染を広める可能性のある若者の行動は攻撃されている。元気で目立てばなおのこと。


今回言いたいことは、
若者に期待することは、自分の外に解決を求めていることであり、
これはタイプ6日本人の依存の一形態なのだということ。
それを自覚しろということ。

ここで注釈を入れておく。
日本はエニアグラムのタイプ6の国民性と言われていて、
タイプ6は安心・安全・安定を欲しがる性格タイプ。
タイプ6は、精神レベルが落ちると自分で安心・安全・安定を作り出せず、それを外に求める。この自分の外に安心・安全・安定を求める行為は、「依存」という言葉に置き換えることもできる。


都合の悪いことを若者に押し付けるんじゃない!


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