将棋の藤井聡太(ふじい そうた)棋聖の性格タイプを考えてみたいと思います。

先ず、軽く人物の説明から

藤井聡太(ふじい そうた)棋聖、2020年の8月現在、18歳。

小学生時代に、詰将棋解答選手権チャンピオン戦で、10問全てを正解して史上初の小学生による優勝を達成し、その後、5連覇する。5連覇は歴代1位。優勝回数5回は歴代2位。
小学6年の時点で、詰将棋作家としても評価される(今は、周囲の助言もあり、対局のほうに集中している)。

13歳2か月で史上最年少の奨励会三段、
14歳2か月で史上最年少のプロ入りをし、
そのまま無敗で公式戦最多連勝記録、29連勝を樹立する。
プロ入りを意味する四段を含め、六段、七段とも史上最年少(五段の期間はわずか16日)。
2020年の棋聖戦で、史上最年少となる17歳11カ月でタイトルを獲得。

大天才とか、超天才とか言っていい人だと思います。どんなに少なく見積もっても天才です。

話は、ちょっとズレるのですが、数年前、ボクシングの強者対強者の試合が行われるということで、話題になったことがありました。盛り上がりに盛り上がって、いざ試合となったわけですが、試合内容はというと、事前の話題ほど派手ではなかったそうです。
この話に対して、たしかダウンタウンの松本人志が、「そうなることは予想していましたよ」「あまりパッとしない試合になるだろうなと」「そりゃあ、強い者と弱い者の場合は力の差があるから、一方的で派手な試合にもなるだろうけども、強い者同士だと、力の差がないから大きな手は出せないだろうな、と」(聞いた話の記憶で書いているので、内容は定かではありません。大意伝わればよいと思って書いています)というようなことを語っていたという話があって、
これは、どの世界でも同じで、
もちろん強者が集(つど)う将棋においても同じことが言えるわけです。
だからこそ、その中で強さを見せている藤井棋聖のすごさが映(は)えるのです。

新聞などのインタビューを読んでいると、数学の才能もあるようです。

そんな藤井棋聖の性格タイプ。私は『調停者』のタイプ9だと見ています。のんびりマイペースな性格タイプです。
少し横道にそれたことを書けば、
将棋で初の全7タイトルの独占を達成した羽生善治(はぶ よしはる)九段も私からはタイプ9に見えます。

異論は出ると思います。将棋は頭を使うので『思考者』 タイプ5だとする意見が多く出てくると思います。また、その可能性は否定できないとも思っています。
藤井棋聖の趣味のひとつにはテンパズルがあるそうで、これなどは頭を使う趣味ですし、たしかにタイプ5ぽくはあります。
そして両者とも読書家です。

ただ、今の私からどう見えるかと言えばタイプ9になってしまうのです。

新聞の記事『盟友・永瀬拓矢王座が語る強さの秘密』では、永瀬王座が以下のように語っています。

藤井さんの強さは『努力の結晶』だと思っています。才能ももちろん大きいですが、細かいところの微調整を苦にせず、根気強く、手間を惜しまない。
人間には必ずクセ・経験則があります。自分が指してきた手を体が覚えている。人同士のレベルではそれで通用するとしても、藤井さんはそれで『よし』としない。AIも活用して、自分のクセをなくすか、よりよいものに昇華していくか。経験則のさらに上を目指している。現状に満足しない。そこが大きいんだと思います。

こういう手間を惜しまず、根気強く、コツコツとやり続ける持続力はタイプ9が得意とするものです。
藤井棋聖の場合は、元々持つ資質に、性格タイプ・タイプ9が持続力を与えて、その方向で資質が開花しているようです。


ここで、少し話がそれますが、将棋イコール『思考者』のタイプ5でも無いということは、以下を見ても分かると思います。

某新聞の読書欄での「リーダーの本棚」コーナーでは毎回、ある人物が数冊の本を紹介するのですが、
日本将棋連盟会長の佐藤康光さんの回では「将棋観を変える言葉に出合う」との見出しで以下のことを語っています。

 2006年に出た『将棋脳』は、棋士人生の中で最も衝撃を受けた本です。著者の中原先生はタイトル獲得64期を誇る名棋士。「七番勝負を制するには4つ勝てばいいが、(自分のスタイルで)しっかり勝つのは2つで、あとの2つはフロック(まぐれ)だろうが相手のミスにつけこもうが、内容はどうでもいいからとにかく勝つ」と書いてありました。
 先行逃げ切り型の王道を行くのが中原将棋と思っていたので、この言葉には度肝を抜かれました。それまでの私は七番勝負なら4つ、五番勝負なら3つの秘密兵器というか新しい作戦を用意すれば勝てるという考え方で、事前に最高の準備をすることにとらわれていました。「内容を度外視してまで勝ちにこだわらないと、あんなにタイトルは取れないのか」と愕然(がくぜん)としました。自分の将棋観を変える出来事でした。 

勝ち方も人それぞれだということです。

今回は、藤井棋聖の性格タイプを考えてみました。

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