今起きている問題、たぶん次の世代から「なんで…」と聞かれるのだろう

先の戦争(第二次世界大戦)について、
戦中世代は、後の世代から「なんで、戦争なんかやったの?」と言われるのを嫌がったという話を聞いたことがある。

エニアグラムのタイプ6日本は、ストレス下において、決められない・変えられない・止められない ことがある。

新型コロナでも、この感染拡大の状況下でパラリンピックはしているし、政治は止める気が無いし、国民も止められないでいる。一度始めると止めることが難しいのが日本という国。



ここで話は原発話となる。

ドイツのメルケル政権は、原発を使うことに寛容であったが、フクシマの事故を知って脱原発に方向転換した。

東日本大震災が2011年(平成23年)3月11日に起きた。
そこで起こったフクシマの原発事故を見て、ドイツは、3月17日には、暫定的(ざんていてき:物事が確定するまで一時的)に、古い原発7基を停止した。素早い反応をしている。
こういうことが日本にはできない。

元々、メルケル政権は原発に寛容だった(ちなみにメルケルは、博士号を持つ物理学者でもある)。
前政権であるゲアハルト・シュレーダーの政権が「脱原発」を決め、当初は2022年までに全面停止の予定だったのに対し、
アンゲラ・メルケルの政権は、代替エネルギーの普及が進むまで稼働を最長14年間延長することを決定していた。
ところが、福島の事故を見て、早期脱原発にかじを切った。
その年の8月には、2022年までに17基ある全ての原発を閉鎖することを正式に決定している。
こういうことが日本にはできない(国民も求めていない)。

ちなみに、私はドイツをエニアグラムのタイプ1の国だと見ている。
タイプ1は、意をもって自分に向かう性格タイプ。つまり自分を律する性格タイプ。「べき」で動く性格タイプ。
「べき」となったら、急な方向転換もできる。


日本は、古い原発を使い続けている。天災もしくはテロの脅威を軽視している。
これも、今では、オリンピックと同じ構図だと想像できてしまう。


オリンピックみて分かったろ。腹を括ってるから実行できるのではない。括ってないから中止できないんだ。

鈴木智彦

※ 鈴木智彦:日本のカメラマン、ライター、ジャーナリスト、元『実話時代BULL』編集長

腹を括れないのは、政治も民衆も同じ。変わらぬ日常を求め、変化を嫌い、決断しない。

それで、今、生きている人が将来年老いたころに、子や孫から、
「なんで、○○なんかやったの?」
とか、
「なぜ、止められなかったの?」
「分かってたでしょ?」
と聞かれるようになるかも知れない。

そんな未来が見えてしまう。

今、私たちは、決断をする地点にいるのに。

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