「桜美林大学がなくなる」を飛ばし読みしながら

『「桜美林大学がなくなる」私腹を肥やすモンスター理事が学園を私物化! 学校関係者が怒りの告発』

「たった1人の常務理事が、学園を私物化しているのです。役員報酬を不正に増額し、不当な人事が横行し、理事長もまるで言いなり。完全に権力を掌握している様は、まさにモンスターですよ」

「発端は2020年に佐藤東洋士(とよし)7代目理事長が急逝したことから始まります。佐藤さんはトップダウンで物事を決めていく“カリスマ”であり、悪く言えば“独裁者”でした。しかし、圧倒的な経営センスを持っていたのです。少子化によって大学全入時代へと突入することを見越し、大胆な改革を打ち立てたことで受験者数は増加。かつては学生数が4000人程度でしたが、今や1万人規模の大学にまで成長させたのです。そんな佐藤さんによって閑職へと追い込まれていた人たちが、“カリスマ”の死によって復権を目指し始めました」

濱健男常務理事だ。

「濱は元文部科学省の役人で、私立学校の監督官として働いていたため、私学経営に精通している人物です。大学に新たな学部を作るときなどの文科省対策として、佐藤さんが採用したのです。(略)2017年には学園の常務理事になりますが、たった1年で佐藤さんに理事から外されてしまいます。文科省とのパイプ役として活躍した濱としては“あんなに力を貸してやったのに”と、相当な不満を持っていたはず」


そこからいろいろ書かれてます。
今残っている主要な悪役は数人ですが、読んでいると悪役はもっと出てきます。

2018年に学園改革のため、佐藤さんが有能な人材を募っていました。そこで採用された人のほとんどは、不当な人事によって配置転換をされました。

「濱を批判していた職員は、難癖のような懲戒処分がくだされ左遷

大越氏の後任となった新理事長に学園の正常化への期待を寄せたが、その思いは裏切られる。

「2021年4月に就任した小池一夫理事長は悪い人ではありませんが、濱の言うことに従うだけ……。“私に重要なことを判断させないでくれ”と話したときには呆れました。

「2020年9月に経営不振から休園が決まっていた幼稚園も、なぜか2021年8月に再開することが決まりました。

「そんないい加減な幼稚園に大事な子どもを通わせたいとは思わないでしょう。募集を再開しても、入園者は集まらず経営は悪化。今は年間7000万円ほどの赤字を垂れ流し、学園の経営を圧迫しています。

 佐藤さんは桜美林大学の生き残りのために新キャンパスを建設するなど、大胆な改革を続けていた。そのため学園には多額の借金があるのです。だからこそ、将来性のない事業は切り捨て、経営を引き締める必要があるのに……」

このような現状に、若手や有能な職員が何人も学園を去った。休職する職員もいた。

「2022年5月、匿名での通報があったため、文科省は濱とGを呼び出して聞き取りを行ったようですが、濱に世話になった文科省の人間も多いためか、追及は及び腰です。今、膿を出し切らなければ近い将来に桜美林大学が、ひいては学園がなくなってしまう。現役の学生や卒業生たちのためにも、それだけは食い止めないと……」


これは一大学の話ではありますが、
私から見ると、
日本という国の復元力が弱まっている話にも見えてきます。

日本は混沌に弱いです。混沌が起きたときの復元力も弱いです。

話の中にある
「文科省は濱とGを呼び出して聞き取りを行ったようですが、濱に世話になった文科省の人間も多いためか、追及は及び腰」
というのを読むと、
誰も火中の栗(という混沌)を拾いたくはなく、
「桜美林大学が、ひいては学園がなくなってしまう」
まで、この問題は止められないのかも知れません。


一応説明を入れておきます。

エニアグラムにレベルという考え方を持ち込んだリソ&ハドソンは、こう記述しています。

健全なタイプ6は、自分のまわりで何か不適切なことが起きていることを感じ取ったり、自分が関与している組織の中で他者が力を悪用していることを察知したりすれば、怖れずに疑問を提起する。(略)しかし、これから見ていくように、通常のタイプ6はこういった状況になると怖じ気づき、(以下略)

日本はエニアグラムのタイプ6の国です。

リソ&ハドソンは、各性格においてレベルを、健全、通常、不健全と大きく3つに(細かくは9つに)分けて記述していますが、
どのタイプであれ健全であることは難しいです。

ですから、タイプ6な日本がこういった桜美林大学な様相になることは通常の日本の姿であり、当たり前ではあるのです。

そういった中で、通常の中でもさらにレベルが落ちてきていて、
日本という国の復元力が以前よりさらに弱まっているように私は感じています。

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