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音楽と構造と表現と

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映画など映像作品、小説、書籍に関する感想・レビューを書いています。意図せずネタバレしているかもしれないのでご注意ください。
筆者が音楽情報科学の研究者なので、音楽・サウンド周りの表現・演出の視点で書くことが多いです。まずは…
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#映画感想

父が娘に読み聞かせた絵本の世界|ドクター・ドリトル

父が娘に読み聞かせた絵本の世界|ドクター・ドリトル

3月からお預けだった、アイアンマン後のロバート・ダウニーJr. 新作。
まずは字幕版で。とりあえず、おかえり映画館。

ドリトル先生を、さて私は見た/読んだことがあるんだろうか。。名前は知ってるけど話を思い出せないレベル。覚えているような、いないような。

トニー・スタークがモーガンに読み聞かせていた絵本の世界が
きっとこんな感じだったんじゃないか。

藤原啓治さんの遺作とあらば吹替版も行こうかな

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地に足着けて、宙(そら)に舞う|ヒックとドラゴン 聖地への冒険

地に足着けて、宙(そら)に舞う|ヒックとドラゴン 聖地への冒険

新年さっそく一本目。本年も宜しくお願いします。
今年はどれだけ行けるかなー

さて、チケットだけは暮れのうちに確保していた本作ですが、

映画泥棒CM終わってから

あ、シリーズものだったのかー

と知る(´-`)

前作知らずはそろそろお約束になってきたけど、普段と違ったのは、本編の前に「おさらい映像」があったこと。ドラマシリーズなら「前回までの◯◯は」です。

これよりもう少し踏み込ん

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夢みる者は歴史に学ぶ|ルパン三世 THE FIRST

夢みる者は歴史に学ぶ|ルパン三世 THE FIRST

(ネタバレなし)
予告で見る限りちゃんとルパンしてる、しかし、監督が、監督が、監督が、、CG絵柄からしてね...!
という一抹の不安をずっと抱えて臨んだ本日初日。

最初から最後まで細部まで、しっっかりルパンしてました。
よかったーーーーーー🤣

しかも、ルパン凄いぞ。やりおるぞ。
予告にもちらりと出ていたあのアクションシーン、あそこが一番、3DCGとしてのアニメ表現「らしさ」がよく表れてい

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音楽から想起する世界の果て|ドラゴンクエスト ユアストーリー

音楽から想起する世界の果て|ドラゴンクエスト ユアストーリー

8月にとっくに観てましたが、まだアップしてなかったシリーズ。
いろんな意味で夏は大盛り上がりでしたね。少し思い出しつつ。

びにょーーー〜〜〜ん。私が一番ハマったのはこれ。すらりん最高。
これが観れたから全体としては満足。満足です。2回書いとく。

その上で、

各地でいろいろ言われてたのはコレか。。!
という思い。えーとうーんと、...私は頭を抱えた方です。
それらしい伏線や片鱗は確かに劇中ちょ

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順応力は没入感にも臨場感にも勝る|ジェミニマン

順応力は没入感にも臨場感にも勝る|ジェミニマン

ジェミニマンを観てきました。が、本記事は内容よりもハイフレームレート3D+なるものを試してみたというお話。

「キャプテン・マーベル」などでも観られるように、今やCG技術を駆使して若かりし頃の俳優たちを登場させることも可能な時代です。「スターウォーズ ローグワン」や12月が待ち遠しい「スターウォーズ9/スカイウォーカーの夜明け」に至っては、故人となったレジェンドたちをフルCGで登場させることも実現

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あの音が聞こえる|蜜蜂と遠雷(映画)

あの音が聞こえる|蜜蜂と遠雷(映画)

原作は買ったのになかなか読み進められなかったところに映画化ときて。
読み終えてからにしようと思ってたけど、台風くるらしいから先にねじ込むことにしました。

なるほど、これはグッジョブですね😃
プロモーションの宣伝通り。
音楽映画で、音響効果も含めてきちんと音楽(音)で語ってみせました。

エンドクレジットを全部は追いかけきれなかったけど、(クラシック)音楽系の協力企業・団体(のそれでも一部ですが

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目覚めた時こそが夢なのか|HELLO WORLD

目覚めた時こそが夢なのか|HELLO WORLD

タイトルからして、コンピュータな話だとばかり思っていました。

# "Hello, World" はプログラミング言語の入門学習で最初に書くサンプルコードの代表例(だった)# like this:printf("Hello, World");

実際は

ぜんぜん違いましたね😅
「データ」の世界を描いてる点では確かにコンピュータワールドですが。

タイムトラベルのようでいて、実際にはすべて一方向

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「疲れる」を愉しむ|ジョン・ウィック パラベラム」

「疲れる」を愉しむ|ジョン・ウィック パラベラム」

なんとなくキアヌ・リーブスが観たかったんです(´-`)
前作は知らないから話の流れもよくわからぬまま。

なんというか、疲れました…
戦ってばかりだけど、ただしこれは監督インタビューに曰く、
当事者こそずっとそういう状況、状態に追い込まれてるから、
「疲れた」という状態自体を観客にも味わわせたいんだとか

ほう。

あとはキアヌ・リーブスは思った以上に長身、大柄なのですね。
アクションの多

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言葉の魔力|ホテル・ムンバイ

言葉の魔力|ホテル・ムンバイ

プライベート・ウォーに同じく、こちらはインドであったテロのドキュメンタリ。これも事実に沿って淡々と、誇張も美化もし過ぎずに描かれているのがよかったです。

祈りの言葉を宗教・言語問わず知っておくのが
実は個人にできる最大の自衛なのではと思います。

でもなぁ、仮に日本語で聖典暗唱できたところで、こういうテロリストに
それが聖典だとわかってもらえるんだろうか...無理じゃないか?
やっぱり原典が基本

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「プライベート・ウォー」

「プライベート・ウォー」

実在した戦場記者メリー・コルヴィンの伝記映画。
ドラマティックに脚色するでなく、現実はきっと本当にこうなるんだろうというのを静かに受け止められるのって、いいなと思います。

映画館での上映前予告だけを見て、観るか観ないかを判断してるんですが、観ながらなんとなく思い出しました。そういえば実際のニュースを当時のうちにちらりと見た気がする。
あった。これか。

うん、おぼろげに覚えてました。そうか...