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活動紹介:ちよだコミュニティラボライブ!を開催しました!~地域版OSTの作り方②

3.ラボライブの問いをどうやって集めるのか?

こうした方針が決まると、次は、ラボライブでの問いを集めるというステップです。最終的には、区民の方よりラボライブで話し合いたいテーマとして40以上が集まりましたが、問題意識を集め、問いとして設定するというのが本企画のポイントであったと思われます。

どうしても、テーマの設定というと、「子育て」「高齢者」「健康」「防災」といったようなテーマ分類的な発想になりがちです。また、意図的でなくても事務局側が、場を「コントロール」する方向になってしまいます。OSTにおいても、そのコントロールが自発的な動きを止めてしまうことが懸念されていますが、本イベントにおいても同じです。
ついつい「事務局がこうしたテーマを設定した」 ⇒ 「そのテーマで活動をしているAさんに話してもらおう」という発想になりがちですが、今回のテーマ設定は逆の発想です。「〇〇について地域の人と考えたい」⇒ 「それはどの枠でどんな人と話してもらうと効果的かを考えて問いを設定する」というやり方です。

表面的にみれば
問い(テーマ)があり、関連した話題提供者がいる
というのは、同じように見えるのですが、
全く異なる概念でのイベント設計となっているのです。似て非なるものです。

具体的には、地域の活動団体の方に、お声がけをさせて頂き「今、千代田ではどんなことが課題と思っていますか」「どんなことを地域の方と話したいですか」と、みなさんの声を集めるところから始めていきました。
個別にお話を聞かせて頂いたりしていくうちに、事務局が思っていたのとは全く違うテーマに関心があったり、コロナの中で色々とお考えになった結果深い洞察から課題を感じてらっしゃることもわかってきました。そうしたお声をお聞きしながら、テーマに落としていきました。
また、ラボライブの参加者募集においても、多様な参加を可能とするように、「ラボライブ!で話し合うテーマを提案したい」というのも設け、一般区民の方からも話題提供を受付ました。

そして、最終的には、それらのテーマを16の問いとしてまとめていきました。この16の問いにするところでも、「問い」の分類をしていかないこともポイントでした。既存の概念で臨むと、ついつい、上述に述べたようなテーマ分類的になりがちです。それぞれの方からの提案がどんな意味を含んでいるかを検討しながら、最終的には、「相互作業が起きるように、組み合わせを考える」ことを行い、最終的に、16の問いとなったのです。
それぞれの提案がどんな意味を含んでいるかについては、#を使ったキーワードをあげてもらうことも、問いを考えていく要素ともなりました。

5.16の問いのセッションから何が生まれたのか?

毎回、同じような発想で、イベントを作っていくと同じようなイベントになってしまいます。また、あまり広くない地域の中では、特にそうなりがちです。
今回、この「問いの設定」を通して、
・同じ問題意識のある人との新しい出会いを作る
・これまでちよだコミュニティラボに参画したことない方、コミュニティに関わったことがない方にも、ご参加頂けるようにする
を目指しました。

最終的には120名以上の方にご参加いただけるイベントになりました。その参加者の中には、20年以上住んでいるが地域活動に参加したことがなかったという方や、商店会の取り組みをずっとされている方、町会の方など、多様な方にご参加いただきました。
ラボライブの感想の中でも、
・同じ問題意識を共有している方々がいらっしゃることが分かった
・こういう機会がなければ出会えなかった方との話せた、活動を知れた
・地域が多様な人々で構成されていることがわかった
・こうした機会がないと地域の課題が見えてこないので有意義な会だ
など、地域の中での出会いや課題共有について評価する声が多くありました。

また、ラボライブの続きを!ということで、新しい活動へとつながりそうな動きもあります。過去には、団体同士の連携プロジェクトなども、ここから生まれています。
ラボライブでの出会いが、次のコミュニティ参加やコミュニティづくり、プロジェクトにつながっていけばと思います!

※当日の様子や、各テーマの意見などは、以下レポートのページでご覧いただけます。

③へ続きます。続きはこちらから。


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