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WORK ROLES!を読む③~Googleの採用テクニックについて

googleはなぜ最も働きやすい職場なのか(→①はこちら

作者のラズロ・ボックは

①社員に自由裁量権を与えること(→②はこちら)がまず大切だと説きました。今回はGoogleの採用について作者の意見がこちらです。

1.時間をかけて最良の人材を雇う

最高の人材を最高の金額で買ってくること(作者はヤンキース戦略と言いました)は必ずしも最高の結果をもたらすわけではありません。たいていの会社は求人を出して応募してもらった中から履歴書を見て、面接をして決めます。平均的な採用の仕方で平均的な人間を採用してスーパースターに育成するのはとても大変です。だからGoogleでは下記の方法で採用をすることにしました。

①採用に時間をかける(スーパーな人材を採用するには時間がかかる)

②自分より優秀だと思う人物のみを雇う。

2.採用候補者を見つけるためにはどんなことも厭わない

Googleは常に最高の人材を手にするために努力を惜しみません。しかし、そこにいきつくまでは失敗の連続でした。例えば、求職者の99%を不採用とすることや、採用候補者一人あたり50ページほどの採用書類ができること、時間がかかりすぎることから、人材を失いました。次にはパズルを設置した看板を掲載、そこから採用募集ページにたどりつくようにしました。大変大きな話題になったけれど、ここからの採用は0人でした。その後も試行錯誤を繰り返し、何度も面接を繰り返し、最適な人間だとわかるまで採用プロセスを繰り返したため、Googleの採用は煩雑で時間がかかり、かつ採用されない、というわけで大変評判が悪くなりました。

そこで望む通りの人材を手に入れるために(優秀な)現社員から、「自分が知る最高の人材」の紹介制度を作りました。それではまだ足りないので、社員からの情報に基づくヘッドハンティングをすることによって最高の望む人材を迎え入れられるようになりました。ポイントはすべての社員が「優秀な知人がいたらこの会社を紹介したい」と思わせること、全社員がリクルーターであるということ、そして、ここぞというときに手間も金も惜しまない、ということです。(例えば一人の人材が欲しい時にその人のチーム全員を雇うことも厭わない、といったことです)

3.最高の採用テクニック

面接時、履歴書と最初一目見たときの印象(10秒)でその人を印象付けて、残りの面接時間はその印象を裏付けるために使われる、といいます。そのために面接で聞くことのほとんど(「あなたの強みは?」などの質問から「もし今日5センチの人間になったらあなたはどうしますか」系の奇問系まですべて)は意味がないのです、と作者は書きます。SATなどの一般認識テストでは非白人と女性の点数が低くなる、ということはわかっています。

そのため、Googleでは筆記テストと構造的面接(「〇〇したときのことを説明する」や仕事時の仮想状況を説明する)と誠実性の評価を組み合わせるべき、という考えにいたりました。誠実に仕事を完遂する人間は責任感がつよく、オーナーのように仕事に取り組む人こそリーダーにふさわしいと考えられます。

面接は何のためにするかというと、採用者がチームに加わった時にどのくらい力を発揮するかを調べるものなのです。

そのため、面接ツールを開発し、採用後担当する業務を選ぶと質問の内容が即座にピックアップされ、しかもほかの面接者とその情報が共有できるようになるのです。(すると、あなたの強みは?を何度も言わせるような面接をしないで済むのです)しかも、その日の仕事情況や機嫌で採用に影響を与えることがなくなりました。

そして、何よりも大切なのは受験者に素晴らしい一日だったと満足してもらうこと。なぜなら受験者は自分の体験をほかの人に話すからです。面接後、採用されなかった人の80%がGoogleに応募してよかった、ほかの人に薦めたい、と思っている、というフィードバックが得られるようになりました。調査を進めると、Googleで成功する人の属性もわかるようになりました。

①一般認識能力がある(テストの点ではなく、困難をどう解決するのかnなど)

②リーダーシップ(常にリーダーは交代制。)

③Google的であるかどうか(楽しめるか、謙虚か誠実か、あいまいなものを受け入れられるか)

④職務知識(ゼネラリストもグローバリストも必要)

またこれらの属性を判断する面接者は二人以上です。けれど、それで満足せず常にフィードバックを繰り返し、最大25回行われていた面接が4回まで減らすことができました。いったん不採用にしたものをもう一度採用したことも多くあります。そのためのフィードバックは欠かしません。

最高の採用テクニックはこちらです

①人材の質は高く設定(自分より優れた人物である)

②自分自身で候補者を見つける

③受験者を客観的に評価する

④受験者になぜ入社すべきなのかを伝える





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