ニュージーランドで事故ってしまった時の対処法② ~牽引編 "レッカー車"は通じない?!~

ニュージーランドに限らずですが、海外で思わぬことが起こったしまったとき、24時間対応で親身になってくれる日本のように、公共機関やサービスが頼りになるわけではないと前回の記事で書きました。

「自分でどうにかするしかない」という場面を経験するのが海外生活の醍醐味といってもいいのですが、しかし、だからといって、本当に一人で何でもかんでも解決しなければならない、という意味ではありません。

「海外では自分でどうにかするしかない」の本当の意味

「自分でどうにかする」の中には、助けてくれる知り合いや友人を探すこと、そしてその人たちに助けを求める勇気を出すことも含まれまるように思います。

私の場合は、運良く通りすがりの親切な旅人が助けてくれたり、日本人の友達に助けてもらったりすることができましたが、こんな事故に巻き込んで迷惑をかけてしまうのは申し訳ないという気持ちが強く、最初は差し伸べてくれた手を跳ね返そうとさえしていました。でも、事故の直後で冷静な判断や行動ができなくなっている中、一人ですべてを対処するには限度があることを気づかされました。

もちろん、いつもいつも、何かある度に誰かに甘えてばかりではいけませんが、時には素直に人の助けを請うということも大事なんだと、私はこのとき学びました。素直に助けを求められない裏には、恥ずかしい思いをしたくないというプライドが隠れていたりするのです。

そして、誰かに助けられた経験がある人は、今度は誰かが困っている時に自然と手を差し伸べられる人になります。

車を牽引してもらうには?"レッカー車"は通じない!

保険会社を頼れない場合、どうやって車をリペアショップ(修理屋さん)まで牽引してもらえばいいのでしょうか?そもそも牽引だけしてくれる業者なんてあるのでしょうか?私は検討もつきませんでした。

”車を牽引できる仕様になっている車”を持っている知り合いや友人がいれば、その人に頼むのが一番手っ取り早いですが、なかなかそんな車を持っている人もいないし、わざわざ遠い事故現場まで行ってくれる人を探すのは難しいですよね。しかも、私の場合、車の中には貴重品以外のすべてが入っていたので、とにかく一日も早く車…というよりむしろ車の中身のほうを取り戻したかったのです。

そこで、まず車のリペアショップに問い合わせてみました。リペアショップなら、牽引もセットでやってくれるお店があるかもしれない。もしそうでなくても、きっとレッカー車と何らかのコネクションを持っているはずだと思い立ったのです!

が、「うちはリペアだけで、牽引まではやってない。"AA"なら何かしらの情報を持ってるかもよ」との返答が。こっちは必死なので、「車のリペアショップなんだからそれくらい把握しとけーーー!!」と思わず携帯を地面に叩きつけたくなりましたが、だんだんこういうたらい回しの対応にも慣れてきます・・・。欲しい情報やサービスに行き着くまで何日もかかる・・・なんて、海外では"あるある"なんですね。

というわけで、前回の記事でも紹介した、ニュージーランドでは一番有名な「AA」という自動車保険会社に、藁をもすがる思いで電話をかけました。

「協力してあげたいけど・・・AAの保険に加入しているメンバーではないと、やっぱり力にはなれないの。ごめんなさいね。"Towing car/truck company, cheep, Christchurch"でググってみたらどうかしら??あ、あんまり安すぎると、車ごと盗んでいっちゃう悪質な業者もあるから気をつけて探してね」

と、カスタマーサポートの優しい女性がとても親切に提案してくれました!!!!この人は、”当たり”でした(笑)

そうそう、日本では事故車を牽引する車のことを「レッカー車」と言いますが、"Wrecker car/truck"といっても全く通じなかったので、いつのまにか私は電話口で"I'd like to find the company which can take my car to repair shop"という言い方で説明するようになっていたんです。

なので、この時はじめて、一般的には英語で「レッカー車」のことを"Towing car"とか"Tow truck"というのだと知りました。 (こうやって覚えた生の英語は絶対に忘れない!!)街中で"Towing area"とか"Tow away zone"と書かれた標識を目にすることがありますが、駐車禁止の場所なのでここに車を停めると撤去(Tow away)されちゃいますよ~という注意書きだったんですね。

さぁ、こういうピッタリな検索キーワードをゲットできれば、もうあとはこっちのもんです!!アドバイ通りに検索したら、たくさん出てきました!!

探してみると、24時間対応で駆けつけてくれるサービスをやっているところもあることがわかりました。しかし、車の鍵をオフィスに預けにいかなければならないので、私は結局オフィスが一番近くにあるところを選びました。

翌朝、無事に牽引先に指定したリペアショップから私の車が到着したという知らせをもらい、ホッとした・・・・のも束の間!

牽引されるまで置き去りになっていた数日間で車上荒らしにあってしまったようで、窓ガラスを割られてカーオーディオが盗まれていたことが判明しました!!!!!(涙)

牽引してくれた業者の仕業ではないと思いますが、数日間も郊外の路肩に置き去りにしているとこういう目に遭うこともあるので(泣き面に蜂)なるべく24時間対応の"Towing service"を見つけて、早めに牽引してもらいましょう!!これは私の教訓から、ぜひこれから海外に行かれるドライバーさんにお伝えしたいことのひとつです。

次の記事では、おすすめのリペアショップとその探し方を紹介します。

補足:「レッカー車」って和製英語だったのかな?と思って、後から調べてみました。和製英語ではないものの、時代遅れの言葉で今ではほとんど使われていないんだとか。ニュージーランドはイギリス英語なので、もしかしたらアメリカではWrecker truckでもちゃんと通じるのかもしれません。そもそも"Wreck"は破壊するという意味の動詞なので、Wreckerは解体業者のようなイメージで使われるほうが自然なのかも・・・?もしわかる人いたら教えてください^^

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