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日本人同士ほど相手を"外国人"だと思って接したほうが対人ストレスが減った話

昔はもののけ姫並に人間嫌いで、
集団行動が苦手で、1匹狼行動を
好んでいた。

しかし、そんな私が最近、
「人」に興味が湧いて仕方ない。

アリの巣の断面図を興味深く
観察したくなってしまうみたいに

「人間」という生き物に対して
「面白いな」と俯瞰して観てしまう。

日本人同士で話すときのほうが、外国人相手よりミスコミュニケーションが生まれやすいという逆説

日本を離れる前までは、

日本人は基本的に同じ価値観で
外国人は全く別の価値観だから
外国人と話すときは、とくに
異文化コミュニケーションを
意識する必要がある

と無意識的に思い込んでいた気がする。

しかし、ニュージーランドと
東南アジアの旅から帰ってきて、
それは逆転した。

同じ日本人同士であるほど
「同じ価値観であるはずだ」
だと思い込んでお互い話を進めるので、
ミスコミュニケーションが起こりやすい。

ましてや日本人は「察しや阿吽の文化」
「本音と建て前」の文化なので、蓋を開けてみたら、実はまったく互いのことを理解できていなかったというビックリ箱を、知らず知らずのうちに共同制作してしまう。

でも、違う国の人だと
「別の価値観を持っているかも」
「言葉の定義やイメージが違うかも」
という前提でお互い話すので
具体的になるまで質問し合ったりと
密にコミュニケーションをとる。

「自分の感覚が100%正しくて
相手が間違っている!」と
感じてしまうことから生じる
ストレスや摩擦の度合いが
薄まる気がする。

大陸続きの国に住む人たちが
ストレートに気持ちや考えを
言葉を発する傾向が強いのは、
そんな価値観の多様性を前提
とした背景があるからなのかなぁ
と、改めて気づいたり。

一卵性の双子同士でも全く同じ価値観なんてことはない

私にはDNAがほぼ同じといわれる
一卵性の双子の妹がいる。

お母さんお腹の中にいるときから
大学卒業まで同じ空間で一緒に
暮らしてきたにもかかわらず、

そんな性別も年齢も育った
環境も同じ双子の相方でさえ

「きっと相手も同じことを
 思ってるに違いない」と
コミュニケーションを怠れば
簡単に喧嘩のタネになるのだ。

みんな双子はテレパシーが使える
と思っているようだけど、それは
他の人に比べたら思考回路や感性が
似ているから結果的にシンクロしやすい
のであって、

実際には相手の身に何か起きたとか、
本当に究極のときだけだと思う。

でもそれは双子に限らず、
"虫の知らせ"なんて言葉があるように
誰もが持ってる第六感だと思う。

話逸れたけど、一卵性の双子の妹が
相手であっても、話をしているうちに
まったく逆の価値観や考え方を
持っている事柄があって
驚かされることだってあるのだ。

それなのに、性別も年齢も育った
環境も違ったりする"他人"と、
自分の価値観や常識が同じだと
思うことがどれだけおかしなことか、
考えてみればすぐにわかる。

しかし、同じ日本語を話して、
同じ風貌をしていると、
ついつい忘れがちだ。

100%分かり合えないという前提に立つと開かれる扉

だから、同じ日本人同士でも
「全く違う国の人」だと思いながら
向き合うと、コミュニケーションの
仕方や密度が、全然変わってくる。

自分と自分は違う、
別のことを考えている人。

同じ日本人で、
長年の付き合いだとしても、

本当は相手のことを
100%理解できていない
という前提に立つと、
その未知の部分を知りたくなる。

すると、自然と「相手に興味が湧く」のだ。

人は、自分に興味をもって話を
聞いてくれる人に好感をもち
心を開き、もっと話したくなるし
相手のことも知りたくなる。

そうやって「いい関係」が
築かれていく。

バラバラな人間同士が一緒に何かをやること自体が、すでに無謀で奇跡

1対1でなく、複数のチームで
なにかひとつのプロジェクトなどを
達成しなければならないとき、

バラバラな考えを持った人たちと
一緒に協働するのは、
そう簡単じゃない。

面倒だし、ストレスや葛藤も増える。

だけど、上手く機能すれば
一人ひとりの負担が減って、
一人で全部やるよりも楽に、
大きなことが達成できたりする。

私は、共感力が高く、
人の気持ちに敏感なくせに、
自分の意見や感覚もしっかり
持っているタイプなので、

その中で板挟みになってしまう
ことがよくあり、集団行動を
なるべく避けてきたのだと思う。

だから、バンドよりソロで弾き語り!
部活もバスケとか団体競技より
陸上の個人競技!だったんだと
我ながら納得できる。笑

分かり合えるほうが奇跡なのだ。

でも、最近は、

そんな考えや価値観が
バラバラの人たちが集まって、
ひとつの同じ目標に向かって
何かを成し遂げようとしている
ことって、それだけで十分
すごいことだな、
と思うようになった。

逆に、最初から最後まで
何事もなくスムーズに、
うまくいくことのほうが
奇跡だよな、と。

私たち人間って、
そんな無謀なことをやろうとしている。なんて面白い生き物なんだろう!!

そんな風に俯瞰しながら
自分の周りに取り巻く
対人関係を見るようにしたら
かなりストレスが減ってきた。

「私たちは分かり合えない」
と言うと寂しいような
聞こえ方もするけれど

100%分かり合えないからこそ
できる限り分かり合おうと
コミュニケーションが
生まれるわけだし。

それこそテレパシーなんかが
使えたら、私たちの人生は
ちょっとつまらなくなりそうだ。

そんな感じで、いい意味で
「最初から諦めて」コトに臨むと

自分の失敗や他人の失敗も
自分の弱さや他人の弱さも

どうしようもなく折り合い
のつかない相性の悪さも

理解できない
理解されない
もどかしさも

受け入れられる
隙間が生まれて

なんだか愛おしくて
自分も相手も
許せるようになる。

「私たちは、実はこんなに
考え方や観てる世界が
違ってたんだね!!!!
ウケる
🤣

って、爆笑し合えるような
関係を築いていきたいな。

海外で異文化交流して発見する
同じような喜びは、日本にいても
常に得られるものなのかもしれない。

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