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夫の自己肯定感の秘訣を義母の仏壇の前で考えてみる

夫は自己肯定感が高いと思う。

と言っても、「俺すげえ!」とか自分で言っちゃうタイプではない。
むしろその逆で、自慢とか、上手くできたことの報告とかが一切ない。
人並みに、いや、たぶん人並み以上に自慢できることはたくさんあると思うんだけど。

彼の自慢といえば、
せいぜい閉店前のスーパーでピザやお惣菜を半額で買えたことを嬉しそうに報告するくらい。

夫から「すごいと言ってほしい」「認めてほしい」という圧を感じない。
付き合いたての頃、これは結構衝撃だった。
男性というのは「すごい」と言ってほしいものだとばかり思ってた。
私も当時若かったとはいえ、
男性を一括りに捉えていて、すみませんでした。

「認めてほしい圧」がないからと言って、
だらけた人なのかといえば、そんなこともなく。
コツコツ地道な努力ができるし、
妙にストイックにもなれるし、
ちゃんと結果も出せる。
そういえばダイエットも得意。
卑屈さゼロ。

たぶん、この人は人からの賞賛がなくても自分で自分の存在を認められる人なんだな、
と結婚後しばらくして思った。

「何か能力がある自分」
じゃなくて、
「自分の存在自体」
に自信があるように感じる。

羨ましい限りだ。

そんな夫を育てたお義母さんは、
私達が入籍してすぐ倒れ、亡くなってしまった。

会ったのは2回だけ。
とっても朗らかそうな人だった。
保育士さんをしていたらしい。

いつだったか、そんなお義母さんの仏壇の前でお義父さんと話をしていた。
私があなたの息子さんと結婚して幸せだと言うと、
お義父さんは嬉しそうにしていた。
別に喜ばすために言ったわけじゃなかったけど、
そうか、嬉しいのか。

そしてこんな事を教えてくれた。
「妻は息子に結婚して子どもを持ってほしかったんだよ。自分が子育てをして楽しかったから、息子にも子育ての楽しさを味わってほしいって」

なんか、すごくいいなと思った。

「あなたも親になれば、子を育てる大変さや苦労がわかる」
と言われるより、

「あなたを育ててすごく楽しかったから、あなたにも同じ楽しさを味わってほしい」
のほうがなんか嬉しい。

よく自己肯定感を上げるために、
たくさん褒めるとか、
得意な事を伸ばすとか言うけど…
どれだけ他者に賞賛されるかとか、
何かができるとかよりも、
楽しそうに自分を育てている親の姿が、何よりも自己肯定感を爆上げしてくれるんじゃなかろうかと思った。

「いつも楽しそうに」なんて無理だけどね。
でも「楽しい」をちゃんと感じられるように、メンタルにせよ身体的な健康にせよ、自分の状態は整えておきたいな。

ということで、今日も私は掃除を少しだけサボって、甘いものでもつまんでゴロゴロします。

今日も娘は最高に可愛い。

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