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1歳娘の「特別」に便乗させてもらうことにした。

娘(1歳4か月)は傘が大好きで、お店や遊び場に置いてある傘を見ただけでも、触りたくて触りたくて泣いてしまう。

先日、そんな傘大好き娘の為に、傘を買ってあげた。
その日から家の中でずっと傘を持って「かーか!(傘)」と言っている。
晴れた日のお散歩でも傘をさしている。
1歳にして、すっかり帽子派から日傘派になってしまった。

昨日は雨が降り、
「傘使ってみるか」という夫の提案で、初めて雨の日に傘を使ってみることにした。
と言ってもベランダに出るだけ。

娘は初めて使う「雨の日の傘」にすっかり魅了されてしまい、「かーか!(傘)」と言いながら、ずーーーっとベランダで傘をさして歩いてた。

大人にとってはなんてことない「雨の日の傘を使う」ということ。
娘にとっては、それはそれは特別なことだったらしい。

部屋で汁なし担々麺を食べながら、ベランダで傘をさす娘と夫を見てるのは、なんだかすごく幸せだった。

なんてことない日が、なんてことない経験が、すごく特別になる。

だから子どもと一緒にいるのは楽しい。


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私が以前住んでいた国には「冬」がなかった。
(少なくとも日本人が想像するような冬はない)
なのに、11月や12月ごろになると、デパートにダウンだとかニットだとか、冬服が並ぶ。
マネキンもバッチリ冬仕様。
「この国でこれ必要なくない?」と同僚に聞くと
「冬に海外旅行に行く為に買うんだよ」
と教えてくれた。

たかだか海外旅行の服の為に、デパートのこんな大部分を使うのか。
普段は着ない服のために。

でも、その国の人にとっては、このダウンやニットは海外旅行で気合を入れて着る特別なものなんだろうな。
海外ドラマや映画で見る服。
そして海外旅行に行けない貧困層の人には縁がない服。
(実際高級デパートにしか冬服はない)

学生時代、アフリカや東南アジアの新入生が大げさに真新しそうな防寒具を着込んでいた様子を思い出す。
(意外と中東の学生は普通そうにしてたな)
寒がりつつも、ちょっと嬉しそうなのが微笑ましかった。

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今の娘にとって、傘はあの国の人の冬服のようなものなのかな。
大人達が普通に使っているけど、自分は初めて使う傘。
私にもそんな「特別なもの」があったかしら。

なんか羨ましいから、私もちょっと奮発して「特別な一本」としての傘を買おうかな。

娘の「特別」に私も便乗させてもらう。
それもまた子育ての楽しみのひとつだと思う。

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