あるものはなくならない
「ストレスなんてない」という発言の裏には
「ストレスがある」と言う事は
自分のメンタルが弱いと認めることで
アスリートとしてそれはまずいんじゃないかと
思っている場合もあるかもしれません。
だから、「ある」のは分かっているけど
表立っては「ない」と言っている。
ストレスがあるのに気づいていない
あるいは、感じないようにしているとしたら
これは別の話です。
心理学では「否認」といいます。
あるものが存在しないかのような言動
をとることです。
「臭いものにふた」をしても
臭いものがなくならないように
ストレスがあるのにないと思い込もうとしても
自然消滅はしないのです、残念ながら。
ストレスがあるのに無いフリをすることの問題点は
無いものには対処できないということです。
そして
「心の不調は動作の不調として現れる」
ストレスを意識しないとかえって
体の痛みや動きの不調となるんです。
〈からだに出る方が嫌なんじゃない?〉
とアスリート学生にはいつも話しています。
ストレスを感じるのは悪いことではありません。
むしろ、感じないふりをして溜め込んで
突然爆発する方が困りませんか?
ぎっくり腰や五十肩に突然なったということを
よく聞きますが、あれは
日頃の慢性緊張の蓄積の結果です。